研究課題/領域番号 |
62570405
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
永野 允 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60056497)
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研究分担者 |
高橋 薫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40112833)
武田 信彬 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60112835)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Cardiac growth factor / Cardiac chalone / Goldblatt高血圧 / ISHR / Cardiomyopathy / Cardiac hypertrophy / Cell culture / Cardiac protein |
研究概要 |
心臓が肥大してくると、正常心ではごく僅かしか存在しない分子量43kd、等電点(IP)8.3の蛋白質が心筋組織の中に出現してくる。この物質はchicken embryoの心/体重比を有意に増加させる作用を有している。この心肥大は心筋細胞の肥大と共に心筋細胞の増加も引き起こす。これを裏付ける成績として培養心筋細胞(H9C2)を始め横紋筋細胞、fibro-blastに対しても増殖作用を示す。他方心臓が肥大して来る場合、上述の蛋白質が出現して来るとき、正常心筋細胞には充分存在する蛋白成分が減少して来ることが確認された。この減少する蛋白質は等電点7.1および7.4である。このうち等電点7.1の分画は、培養細胞H9C2の増殖に対して抑制する作用を示す。しかしこの分画はpolyclonalの成分より成っており、どのような分子量の物質かは現在検索中である。さて心肥大が引き起こされるとき、等電点8.3、および7.1分画がどのような経時的経過で出現あるいは減少するかについて検索した。一腎動脈狭窄高血圧作成後5〜6週目にIP8.3、43kdの分画はピ-クに至り漸次減少する。一方IP7.1の分画は高血圧発生6〜7週目に一番強く減少し、その後漸次正常の値に復帰してくる。我々は本研究の初めの時期には、IP8.3の分画はISHRには認められないと報告したが、その後の実験で、ISHRでも血圧の上昇を来しまだ安定していない時期には、存在するが、血圧が高値安定したoldのISHRでは消失している。また心筋症ハムスタ-でも心肥大期においては、同様に本物質は存在し、決してラットGoldblatt高血圧心臓に特徴的なものではない。現在本物質のmonoclonal抗体の作成に努力中である。
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