研究概要 |
STL/Tマウスに自然発生する悪性リンパ腔のin vivo cell lineであるRCS-LA12を用いて以下の研究成果を得た. (1)RCS-LA12を腹腔内注射して後2週間後に腸管膜リンパ心筋から腫瘍細胞, T細胞を含んだ細胞を得これを培養してところIL-2活性をもつ上溝が得られた. (2)このため, T細胞を腫瘍組織から単離, グルタルアルテヒド処理RCS-LAにて培養したところ, 培養24時間以内の上済みではIL-2活性がみられかった. (3)逆にT細胞をグルタルアルデヒド処理しRCS-LAに細胞と共に培養したところ, 上済みには強いIL-2活性がみられた. このIL-2活性はT細胞を除去しても変化なく, T細胞を増加させても増強されなかった. これらの結果からSTL/Tマウス悪性リンパ腫はIL-2を産出することが示唆された. これは, 本腫瘍細胞の増殖が宿主のT細胞依存性であることら考えると極めて興味深く, 腫瘍細胞から産出されたIL-2が宿主T細胞からの何らかのサイトカイン放出を促し, これにより腫瘍細胞増殖が促進されるという一連の機構が推察できる. 次にT細胞由来のサイトカインのうち, BCGFについて検討したとろ, 本腫瘍により刺激されたT細胞のBCGZ活性をもつ因子を産出していた. エレース自体の腫瘍細胞から産出されることを考えると, T細胞から産出されるBCGZは本腫瘍増殖と直接関与している可能性もある. (4)本腫瘍細胞はras蛋白を表現していた. この意味付けについては現在明らかでない. (5)本腫瘍細胞を単離し, 放射線照射したT細胞を加え培養し, in vitro cell limeの確立を試みた. 培養開始後一過性に増殖するものの終局的には死滅した. 今後は, IL53の他の因子によるin vitro cell line確立を進めていく.
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