研究課題/領域番号 |
62570444
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
赤塚 章 日本大学, 医学部小児科, 助手 (60183133)
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研究分担者 |
岩瀬 宗則 日本大学, 医学部小児科, 助手 (90223396)
崎山 武志 日本大学, 医学部小児科, 講師 (20130510)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | PNP欠損症 / 免疫不全症 / messengerRNA / Western blot / invitro translation / 点突然変異 / PCR法 / point mutation / PNP合成能 / PNP活性 |
研究概要 |
PNP欠損症は酵素欠損に基づく免疫不全症でこれまでに10数例の報告をみるに過ぎず、我が国での報告は自験例のみで、詳細な生化学・分子生物学的検討はなされていない。そこで患児の赤血球、肝及び線維芽細胞を用いて本症の酵素異常の物理化学的、免疫化学的ならびに分子生物学的検討を進めた。PNP欠損症患児の赤血球PNP活性は正常の約5%と減少し、両親の活性は約50%を示した。患児の肝PNP活性は正常対象肝の7〜8%と低下しており、その至適pHが少し異なっていた。しかし熱安定性やKm値では正常対照肝と差を認めなかった。そこで本例の酵素異常の詳細を免疫化学的、分子生物学的に明らかとする目的で、ヒト赤血球PNPに対する抗体を作製した。ヒト赤血球からCa-Pgel、DEAE、sephadex G-100等を用いてPNPを精製し、家兎に免疫して抗PNP抗体を得た。患児肝は正常対照肝と同様に、オクタロニー法で沈降線を検出した。またwesternbotting法による分子量および蛋白質でも両者間に差を認めなかった。PNP欠損症患児の線維芽細胞を用いて、線維芽細胞内のPNP合成能について35-S-methiontneを用いて蛋白合成を行わせて、オートラジオグラフで検討したところ、正常と同様の部位にバンドを検出した。また、患児肝からmessengerRNAを抽出し、Dot Hybridizationを行った結果、messengerの量には差を認めなかった。Norther blotting法によるmessengerのsizeにも差が認められなかった。このmRNAを用いin vitro translationを行い、抗体を用いて作られた蛋白を検出したところ、対照と同様の蛋白バンドを見出した。以上から、患児PNPの変異には大きな欠失等はないと考えられた。そこで患児のgenomtoDNAを用いて、該当部位のDNAを増幅し、promer extenstone法と尿素PAGゲルで塩基差を解析解析ところ、正常対照とは少し易動度が異なるバンドを検出し、点突然変異の可能性が示された。
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