研究課題/領域番号 |
62570464
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
溝口 昌子 帝京大学, 医学部皮膚科, 教授 (30010250)
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研究分担者 |
河 陽子 帝京大学, 医学部皮膚科, 研究助手 (10082273)
古沢 修一 帝京大学, 医学部皮膚科, 助手 (80130037)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | interleukin 1,ETAF / 接触性皮膚炎 / 基底細胞上皮腫 / 有棘細胞癌 / interleukin 1 / ETAF / in situハイブリダーゼーション |
研究概要 |
表皮内IL-1の機能を調べる目的で2つの研究を行った。(1)マウスを材料に実験的接触皮膚炎成立にIL-1の関与はあるか(2)ヒト正常表皮と上皮性腫瘍でのIL-1の局在を検索した。 (1)〔材料と方法〕CH^3/HeNマウスをDNFBで感作し、接触皮膚炎成立後表皮を採取し、IL-1治性を測定すると共にcyto dot hybridizationにてIL-1αおよびβのmRNA量を定量した。positive controlとしてUVB照射マウスで同様の検索を行った。また感作マウスT細胞とDNFBをつけた単離表皮細胞を混合培養しDNAごをせいを測定すると共に、同様にmRNA量を定量した。 〔結果と考察〕UVB照射後の表皮はIL-1活性もmRNA量も増加したが、接触皮膚炎表皮では両者ともかえって減少した。混合培養ではDNA合成が顕著に認められ、表皮細胞の抗原提示能が示されたが、IL-1のmRNAの増加はなかった。以上の如く、接触皮膚炎でIL-1の新たな産生は認めなかった。しかしながら既存の表皮内IL-1の関与を否定するものではない。今後表皮細胞を有棘細胞とランゲルハンス細胞に分けて検索する必要がある。 (2)〔材料と方法〕3例の有棘細胞癌(SCC)と3例の基底細胞上皮腫(BCE)を材料に抗ヒトIL-1αおよびβ抗体を使用し免疫組織化学法にてIL-1の局在を検索した。また同腫瘍を材料にIL-1αおよびβ活性をそれぞれ検索した。 〔結果と考察〕BCEよりSCCCが強く陽性に染まり、しかもIL-1βよりαが強く染った。活性もIL-1βはほとんどなくαが主であった。また正常表皮では有棘層上部が強く染織され、下部特に基底層は弱かった。活性はIL-1α活性が主体で、免疫組織化学の結果と一致していた。以上より有棘細胞が基底細胞よりIL-1を多く産生し、しかもIL-1αを産生していることが示された。今後mRNAを検索し、表皮はIL-1αのみを産生するのか、βも共に産生するのかを検討したい。
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