研究課題/領域番号 |
62570467
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
古舘 正従 北海道大学, 医学部, 教授 (00091489)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ^<18>FーFDG / 腫瘍描画 / 因子分析画像 / ^<14>C-FDG / オ-トラヂオグラフィ / 移植甲状腺腫瘍 / ^<18>F-FDG / PET / ^<18>FDG集積 / 甲状腺摂取率 / 低ヨード食ラット / TRH投与ラット / 肺腫瘍 / 腹部腫瘍 / ^<18>FDG / 腫瘍集積性 / 因子分析法 / 集積率像 |
研究概要 |
肺並びに腹部腫瘍患者に対して^<18>FDGによる動態シンチグラフィ-を行ない、^<18>FDGの腫瘍への集積性、体内動態の解析を行なった。撮像にはポジトロン専用コリメ-タ-を装着したガンマカメラを使用した。心、肺、肝、腎、腫瘍部分に関心領域を設定し^<18>FDGの時間放射能曲線を作成し、それぞれの半減期を算出した。FDG動態画像から因子分析画像や集積率の画像表示を試みた。結果は因子分析法では腫瘍辺縁を明確に描画し、腫瘍の内部性状を把握する上に、また集積率の画像化は腫瘍の代謝活性度の指標として有用であった。 次に、ラットを用いて^<18>FDGの甲状腺への集積を検討した。尾静脈より^<18>FDGを投与後経時的に屠殺し速やかに甲状腺を摘出、重量と放射濃度を測定し、重量あたりの摂取率を算出し、その経時的変化をみた。結果としては、正常のラットにおいては、甲状腺における^<18>FDGの摂取率は60分値がやや高値を示した。^<18>FDGの半減期も考慮すると肺癌その他の腫瘍と同様投与後60分前後で撮像するのが適当と思われた。低ヨ-ド食飼育ラットとTRH投与ラットにおいても同様の傾向がみられたが、低ヨ-ド食飼育ラットでは各測定時間における甲状腺の^<18>FDGの摂取率は正常のラットに比べて高値を呈し、かつ、変動の幅も大きかった。TRH投与ラットの^<18>FDGの摂取率は正常群と比べ差を認めなかった。 さらに、FDGを用いた甲状腺がんの診断について動物モデルを用いて検討した。ヌ-ドラットに培養ヒト甲状腺乳頭癌及び濾胞癌を背部皮下に移植し、^<14>C-FDGを用いたオ-トラジオグラフィ及び^<18>F-FDGによるイメ-ジングを行ない腫瘍へのFDGの集積性について検討した。結果はオ-トラヂオグラフィでは移植乳頭癌及び濾胞癌の両者に^<14>C-FDGの集積を認めた。PETでは^<18>FDG投与後60分後の像では腫瘍への明確な集積が認められた。以上より、^<18>FDGによる甲状腺腫瘍のイメ-ジングは充分臨床応用が可能であると思われた。
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