研究課題/領域番号 |
62570486
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
假屋 哲彦 山梨医科大学, 医学部, 教授 (60014023)
|
研究分担者 |
朝田 隆 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90184142)
本橋 伸高 山梨医科大学, 医学部, 助手 (30166342)
中河原 通夫 山梨医科大学, 医学部, 講師 (50114773)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | βフェニルエチルアミン / PNMT阻害薬 / リチウム / ドーパミン代謝 / 多動状態 / ラットの種属差 / βフエニルエチルアミン / 常同行動 / ラット線条件 |
研究概要 |
1 ラットに多動状態をひきおこす薬物としてβフェニルエチルアミンを用い、慢性に投与した際の脳内ドーパミン代謝について検討を行なった。PEA50mg/kgを1日1回14日間投与したラットでは、ドーパミンの代謝産物であるジヒドロキシフェニル酢酸濃度は線条体において、投与17分後に有意に減少を示し、ホモバニリン酸は60分後に有意な増加を示した。この結果は、1回投与時と類似した結果であった。^3Hスピペロンで標識されるドーパミン2受容体と、ドーパミンの取り込み部位を反映するといわれる^3Hマジンドール結合部位についても線条体で測定を行なった。PEAの注射を1日1回7日間行なったラットでは、対照群と比較して変化を認めなかった。これらの結果については、日本神経精神薬理学会誌「薬物精神行動」に報告した。躁うつ病治療薬であるリチウムは、PEA投与による多動状態の抑制はおこさないが、多動状態の後にひきつづいておこる抑制の出現を防止した。 2 多動状態をひきおこす薬物に、PNMT阻害薬がある。PNMTが脳内で高値を示す自然発症性高血圧ラットとFischer344ラットに、PNMT阻害薬のSKF64139を投与し、自発運動量を測定した。SKF64139の投与により、これらのラットに加えて、対照としたWistar系ラットにおいても多動状態がひきおこされた。また、自然発症性高血圧ラットとFischer344ラットでの多動状態は、Wistar系ラットの多動状態と比較して有意な増加を認めた。PNMT阻害薬による多動状態には種属差が認められることが明らかとなり、これらの結果については第16回国際神経精神薬理学会議と第18回日本神経精神薬理学会で報告した。さらに、これらのラットのストレス反応の種属差についても日本生物学的精神医学会で報告の予定である。さらに、現在、これらの多動状態に対するリチウムの作用について検討を行なっている。
|