研究課題/領域番号 |
62570491
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
道辻 俊一郎 長崎大学, 医学部, 講師 (90174060)
|
研究分担者 |
太田 保之 長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50108304)
中根 允文 長崎大学, 医学部, 教授 (80039833)
仲間 一郎 長崎大学, 保健管理センター, 講師 (30164271)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | うつ病 / 国際共同研究 / 長崎 / 上海 / ソウル |
研究概要 |
これまでの研究で各センタ-においてほぼ一定の症状評価及び診断が可能なことが確かめられたため各外来部門を受診する新患について一定のScreening Scheduleを用いて各センタ-約100名の対象者を選択した。 この対象者の中でうつ病圏疾患(躁うつ病(ICD-9:296)、神経症うつ病(300.4)、抑うつ反応(309)と診断されたものは長崎57例(57%)、上海51例(51%)、ソウル55例(49.5%)とほぼ一定していた。 しかしうつ病疾患の内訳をみた場合、長崎・上海では躁うつ病(両極型、単極型)が約6割を占めたのに対して、ソウルでは神経症うつ病が約8割を占めており、各国において病像の違いが大きいことがわかった。 以下にHamilton Rating Scaleの比較によって明らかになった事項を挙げる。 1.総得点比較ではソウルで最も高得点であった。また不安、罪悪感の得点が他の2センタ-より高かった。また身体症状の出現率も高かった。 2.従来の内因性うつ病に相当する群と神経症範疇に属するといわれる神経症うつ病群のHamilton Rating Scaleによる症状比較では長崎ではその両者が症状学的によく峻別されている。 3.上海のうつ病患者は他の2センタ-と比較して病識は持っているにも拘らず職務・行動面には抑制はみられなかった。 4.不眠のタイプによって296群、300群を識別することはできなかった。 5.各国の296群に共通にみられた症状としては3型の不眠、身体的不安、消化器症状、体重減少といった睡眠と身体症状であることがわかった。
|