研究課題/領域番号 |
62570513
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
難波 光義 大阪大学, 医学部, 助手 (00183533)
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研究分担者 |
花房 俊昭 大阪大学, 医学部, 助手 (60164886)
田島 幸児 大阪大学, 医学部, 助手 (60188240)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ラット下垂体周辺灌流 / TSH / Neuromedin B / TRH / カルシウムイオノフォアA23187 / ラット下垂体周辺潅流 / カルシウムイオン |
研究概要 |
ラット・マウスの下垂体前葉TSH分泌細胞内に神経ペプチドNeuromedin Bが共存することが明らかにされた。このように内分泌細胞内に共存する神経ペプチドの役割は未だ明らかでないため、我々はラット下垂体周辺灌流系を用いて以下の検討を行った。 1.カルシウムイオンがTSH、Neuromedin B分泌に及ぼす効果 SD系雄ラットから摘出した下垂体をカルシウムイオン非存在下、1mMEGTA添加のKRBG緩衝液にて前灌流後、2mMカルシウムイオン存在、カルシウムイオノフォアA23187添加液にきりかえて各放出をみた。ラットTSH分泌はカルシウム刺激によって著明に促進された。Neuromedin B分泌の変動を検出するには、我々のRIA系の測定感度では不十分であった。 2.Neuromedin Bの存在がTSH分泌に及ぼす影響 TSHの放出はKRBG緩衝液のみではゆるやかに減少し、TRH(1ng/ml)の連続刺激によって60分間で8.1±0.6ng/mg pituitary増加した。これらにNeuromedin Bを10^<-7>、10^<-5>M添加すると、TSHの基礎分泌は有意に抑制されるとともに、TRH刺激による放出も4.7±0.8、3.8±0.5ng/mg pituitaryにそれぞれ強力に抑制された。 すなわち、Neuromedin BはTSHの基礎分泌およびTRH刺激に対する分泌の両者を強力に抑制した。したがって、下垂体TSH分泌細胞に共存するとされるきしい神経ペプチドNeuromedin BはTSH分泌を抑制的に調節するNeuromodulatorであることが示唆された。 今後、甲状腺機能の亢進や低下状態においたラット下垂体からのTSH分泌に与えるNeuromedin Bの影響も検討してゆく計画である。
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