研究課題/領域番号 |
62570524
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
芝崎 保 東京女子医科大学, 内科, 講師 (00147399)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 成長ホルモン放出因子 / ソマトスタチン / 視床下部 / 成長ホルモン / 成長ホルモン分泌刺激試験 / 分泌調節 |
研究概要 |
ヒトにおける種々成長ホルモン (GH) 分泌刺激試験によるGH分泌機序に関しては不明であり、この点を明らかにする目的で以下の検討を行なった。健常人に200ugのGH放出因子 (GRF) を静注し、さらに120分後に同量のGRFを投与すると初回投与時に認められたような明確なGHの分泌増加は認められなかった。同様な方法でGRF前投与後にインスリン低血糖試験 (ITT) 、アルギニン (Arg) 点滴投与、L-DOPA経口投与を行なったところ、それぞれ単独負荷時と同様に明確なGHの分泌増加が認められた。さらにソマトスタチン (SRIF) の強力なアゴニストであるSMS201-995 (100ug) を前投与し、SRIFの過剰状態をつくり、GRF、Arg、L-DOPAの投与やITTを行なった結果、GRFによる有意なGH分泌増加は認められなかったが、ITTによるGH分泌増加は低反応ながら有意に存在した。したがってITTのGH分泌刺激作用はGRFの前投与では影響されずSRIFの過剰状態でも認められたことより、ITTにおけるGH分泌刺激機序ではGRFやSRIF以外の因子が主要な役割を担っていると考えられる。SRIFの過剰状態ではArgの作用は認められず、Argの投与直後にGRFを投与するとGRFのGH分泌作用が増強された事も確認しており、AHgはSRIFの分泌抑制を介してGH分泌を刺激すると考えられる。L-DOPA負荷時には末梢血中GRFは増加するが、GRFの前投与の影響を受けず、SRIFの過剰状態ではL-DOPAの作用が消失する事より、L-DOPAはGRF放出を刺激するのみならずSRIF放出を抑制してGH分泌を促進すると考えられる。以上よりヒトにおける種々GH分泌刺激試験にはそれぞれ異なった機序が存在すると考えられる。ラット視力床下部レベルにおいても相互作用を有し、GHの分泌調節に関与している考えられる。
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