研究課題/領域番号 |
62570567
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
門田 守人 大阪大学, 医学部, 講師 (00127309)
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研究分担者 |
中野 芳明 大阪大学, 医学部付属病院, 医員
金井 俊雄 大阪大学, 医学部, 助手 (50205051)
後藤 満一 大阪大学, 医学部, 助手 (50162160)
遠藤 和喜雄 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
市川 長 大阪大学, 医学部付属病院, 医員
蓮池 康徳 大阪大学, 医学部付属病院, 医員
久保田 直行 大阪大学, 医学部付属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ラット / 同所性肝移植 / immunological tolerance / blocking factor / antiger presentation / oral tolerance / DTH反応 / 抗体産生 / lmmunological tolerance / Blocking factor / antigen presentation / Oral tolerance / ドナー抗原 / 門脈内投与 / DTH / Ia抗原 / Kuppfer Cell / ブロッキング抗体 |
研究概要 |
同種移植肝は他の臓器より拒絶されにくいことが知られている。この機構を解析することは肝移植にともなう拒絶反応の解明のみならず、他の臓器移植の免疫抑制療法を考える上で非常に有用である。 本研究では移植肝が長期生者するACIからWistarラットへの系で、その機構について検討し、肝移植後2週目から4週目までの血清中には移植心の生着を延長させる因子があることを明らかにした。しかし、肝移植心の生着を延長させる因子があることを明らかにした。しかし、肝移植ラットからのリンパ球には抑制細胞は検出することはできなかった。血清中の抑制因子をin vitroのassay系で検討したが、その効果は非常に多彩で移植肝長期生着のメカニズムはmultifactorialと考えられた。 一方、ACIからBUFへの組合せでは、ドナ-脾細胞を門脈内に投与し、10日後に肝移植を行うと移植肝は永久に生着することがわかった。以後、この系を用いて移植肝生着の機構解析を行った。まず、ドナ-坑原門脈内投与の抗体産生とDTH反応に対する影響を静脈内投与と比較検討した。抗体価は、静脈内投与7〜10日後に1:64〜1:256倍まで上昇した。しかし、門脈内投与では、ほとんど上昇しなかった。さらに、静脈内投与10日前に門脈内に投与すると、静脈内投与による抗体価の上昇は抑制された。DTH反応も門脈内投与によって抑制された。次の長期生存肝移植ラットの免疫状態を調べるためACIおよびF344(third party)の皮膚を60日以上生存している肝移植ラットに移植した。F344の皮膚はコントロ-ル群と同様に拒絶されたが、ACIの皮膚は生着した。 以上から、ACIからBUFへの系においては、ドナ-脾細胞を門脈内に投与することにより液性免疫(抗体産生)、細胞性免疫(DTH反応)ともにactiveに抑制され、移植肝は長期生着したと考えられた。さらに肝移植ラットにはdonar specificなsystemic toleranceの誘導が見られ、今後、特異的免疫抑制療法の開発に有用と考えられた。
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