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器官培養法を応用した人胃粘膜発癌に関する実験的検討

研究課題

研究課題/領域番号 62570625
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関久留米大学

研究代表者

武田 仁良  久留米大学, 医学部, 助教授 (50080742)

研究分担者 児玉 一成  久留米大学, 医学部, 助手 (30178280)
孝富士 喜久生 (孝富士 喜久雄)  久留米大学, 医学部, 助手 (00178229)
平木 幹久  久留米大学, 医学部, 助手 (60181153)
黒岩 達 (黒岩 逹)  久留米大学, 医学部, 助手 (60153392)
橋本 謙  久留米大学, 医学部, 助手 (00156283)
KODAMA Issei  Kurume University School of Medicine, Assistant Prof.
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード残胃癌 / 発癌 / 器官培養法 / ^<14>C-MNNG / ^3H-Thymidine / 器管培養法
研究概要

本研究では器官培養法を応用し、実際にヒト胃粘膜に発癌剤を作用させることに成功した。この技術を利用し発癌物質が生体成分に結合する過程で残胃環境が促進的に働くか否かについて検討した。その結果、残胃粘膜細胞内DNA/mgに結合する^<14>C-MNNG(発癌剤)は566±148cpmで正常粘膜胃底腺部細胞内386±113cpmにくらべ有意(p<0.05)に増加してした。また発癌剤のオートラジオグラフ所見は残胃粘膜では授与された発癌剤が正常対照群にくらべ胃粘膜腺窩上皮のより深部まで多数散在している像が観察された。さらに無処置培地で培養された粘膜の発癌剤とDNAの結合量は372±112cpmにくらべ胆汁にさらされた粘膜では493±121cpm(P<0.05)と有意に増加しており、胆汁酸の界面活性的作用すなわち浸透、分散、可溶作用が胃粘膜発癌に影響を及ぼしていることが示唆された。次にin vitroの実験結果にもとづき胆汁の発癌促進作用についてウィスター系雄性ラットを用いてMNNG実験胃癌、発生頻度の面から検討した。実験群はI群:発癌剤単独投与群、II群:ヒト胆汁液投与後発癌剤投与群、III群:発癌剤投与後ヒト胆汁液投与群、IV群:ヒト胆汁液単独投与群の4群に分けた。その結果、発癌頻度はII群8例中3例(38%)、III群8例中2例(25%)、I群およびIV群には発癌はみられなかった。以上本実験では50mg/mlと低濃度の発癌剤を用いたせいか発癌剤単独投与では癌腫の発生はみられなかったが20%に希釈したヒト胆汁液の併用投与により癌腫の発生がみられた。ことにMNNG投与前に胆汁を投与したII群においてもIII群と同様に発癌がみられたことから胆汁の発癌促進作用の一つとして胃粘膜に発癌剤が有効に作用しやすい環境づくり、すなわちparainitiative action(側癌作用)が考えられた。ま^3H-Thymidineによる細胞動態の観察ではMNNG投与初期とヒト胆汁液投与によって惹起される所見が酷似していることが判明した。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 武田 仁良: 日本外科学会雑誌.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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