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核磁気共鳴法(NMR)による幼若ラット脳障害における^1H,^<31>P代謝の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570660
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関神戸大学

研究代表者

松本 悟  神戸大学, 医学部, 教授 (10030850)

研究分担者 江原 一雅  神戸大学, 医学部, 助手 (20151996)
藤田 勝三  神戸大学, 医学部, 講師 (60093530)
玉木 紀彦  神戸大学, 医学部, 助教授 (10030941)
研究期間 (年度) 1987 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード脳虚血 / EEG / MRS / 核磁気共鳴法 / 脳エネルギー代謝 / ATP / 発達期 / スペクトロスコピー / 脳学腫 / 低酸素症
研究概要

雑種犬を用いて、成犬(平均体重21kg)6頭(A群)、と幼若犬(生後1ケ月以内、平均体重1.4kg)5頭(B群)の両群間での、全脳虚血後の脳機能回復の過程を^<31>PMRS及びEEGを用いて観察し、比較検討した。<方法>あらかじめ両側椎骨動脈、浅頸動脈、肋骨頸動脈を結紮した上、左総頸動脈は、血液ガス測定用カテ-テルを挿入して結紮した。更に右総頸動脈を一時的に結紮して全脳虚血状態を作製した。
平均15分間の血流遮断により、MRS上、ATPのピ-クが正常値の30%に低下した。この時点で右総頸動脈を再開通し、平均4時間にわたって、MRS及びEEGの回復の程度を観測した。
MRSはPhospho Energetics社製動物実験用MRS(2.1Tesla)を用い、頭頂部においた直径2cmの表面コイルから得られた^<31>Pスペクトロムを4分毎に積算して計測した。EEGは、α,β,γ,δ波のそれぞれにつき、パワ-スペクトルム表示して定量した。<結果>(1)MRS:αー,βー,γー,ATP及びPC_r,はA.B両群とも血流再開後30分で正常値の80%まで回復し、両群間に差をみとめない。しかし4時間後には、B群では正常値まで完全に回復するのに対し、A群では80ー90%の回復にとどまり、完全に回復する例をみとめなかった。一方Piは、B群では早期から正常値に回復するのに対し、A群では回復に4時間を要した。(2)EEG:EEGは虚血後MRS上変化をみとめない時期にすでに明らかな変化を示し、AB両群共、虚血後数分で脳波活動の消失をみとめた。血流再開後は明らかにB群で早期に回復の兆しをみとめたが、A群はMRS上の回復がみられても脳波は回復しなかった。
<考察>MRS、EEGにより観察された全脳虚血後の脳機能の回復は、幼若犬群が明らかに成犬群より優れ、急性脳損傷に対する幼若脳の可塑性が示された。又MRSは非侵襲的に脳代謝を測定可能であることが示された。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書
  • 1988 実績報告書
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 藤田勝三: "新生児頭蓋圧出血症例の検討" 小児の脳神経. 14. 31-38 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田勝三: "小児脳動脈瘤症例の検討" 小児の脳神経. 13. 81-87 (1988)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田勝三: "小児脳動静脈奇形症例の検討" 小児の脳神経. 13. 229-237 (1988)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田勝三: "巨大脳動脈瘤のnatural historyの検討" 脳神経外科. 16. 225-231 (1988)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 玉木紀彦: Cliniaca Neuroscience. 6(10). 679-687 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Tamaki N.: Child's Brain.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Tamaki N.: Journal of Neurosurgery.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 白国隆行, 玉木紀彦, 松本悟: 第9回脳浮腫研究会報告集. 215-222 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 白國隆行, 玉木紀彦, 児島範明, 松本悟: 中外医薬40. 40(5,6)5,6. 346-350 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 古瀬繁, 玉木紀彦, 松本悟, 木村充, 朝田雅博, 西崎智之: 厚生省特定疾患・難治性水頭症調査研究班昭和61年度研究報告書. 157-165 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Tamaki N;Suyama T;Shirakuni T;Matsumoto S: Neurol Med Chir(Tokyo)27. 7. 643-646 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Kudo H;Tamaki N;Kim S;Matsumoto S: Neurosurgery 21. 21(5). 726-731 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Nagashima T;Tamaki N;Matsumoto S;Horwitz B;Seguchi Y: Neurosurgery 21. 21(6). 898-904 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 玉木紀彦, 白國隆行, 松本悟: "中枢神経疾患のMRI" 中外医学社, 東京, PP. 241-258 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 玉木紀彦, 穀内隆, 松本悟: "臨床薬物治療学大系" 情報開発研究所, 249-268PP. (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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