研究課題/領域番号 |
62570669
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
辻田 喜比古 帝京大学, 医学部, 講師 (50163803)
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研究分担者 |
水野 重樹 帝京大学, 医学部, 助手 (60200010)
北條 俊太郎 帝京大学, 医学部, 助教授 (70133072)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | グリオーマ / トランスフェリン / トランスフェリン受容体 / フローサイトメトリー / 細胞内カルシウムイオン / transferrin / glioma / glial fibrillary acidic protein / vimentinSDS-PAGE / 細胞周期 / 細胞内カルシウムイオン濃度 |
研究概要 |
グリオーマに対する細胞増殖因子の作用の研究の一環として、鉄結合蛋白であるトランスフェリンとその受容体の役割をヒトグリオーマ培養細胞を使って調べた。 〔材料と方法〕1.ヒトグリオーマ細胞U_<251>MGを〔^<35>S〕メチオニンにて標識したあと、細胞を融解させSDSポリアクリラミドゲルにて電気泳動し、セルロース膜にブロットし、フルオログラフィを行なった。 2.FITC標識抗トランスフェリング抗体にて、細胞を染色し、フローサイトメーターにてその蛍光をヒストグラムとした。また一部は同時にプロビジウムイオダイドでDNA染色を行ない、緑色蛍光と赤色蛍光を二次元にて解析した。 3.鉄飽和トランスフェリンを投与した細胞としない細胞とにおける、〔^3Hキコチミジン、〔^3H〕ウリジン〔^3H〕ロイシンのとり込みの違いをシンチレーションにて計測した。 4.鉄飽和トランスフェリン投与による細胞内カルシウムイオンの動きを、Fura IIを媒介としてスペクトロフルオリメーターで計測した。 〔結果と考察〕1.フルオログラフィでは、分子量94000の部位にバンドが検出され、他の細胞で検出されているトランスフェリン受容体の分子量と矛盾しない結果を得、U_<251>MG細胞がトランスフェリン受容体を生合成していることがわかった。 2.フローサイトメトリーではこの細胞が、トランスフェリン受容体を細胞表面に発現させ、また発現させた細胞がどの細胞周期の磁気にも出現することがわかった。 3.トランスフェリン投与により、細胞のDNA合成ならびにRNA合成が刺激されることがわかった。 4.トランスフェリンが秒の単位で細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させることがわかった。 これらの事実により、トランスフェリンがその受容体を介して、グリオーマ細胞の増殖ならびに代謝の制御に関っていることが示唆された。
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