研究課題/領域番号 |
62570683
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
川部 直巳 島根医科大学, 医学部, 助教授 (50122411)
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研究分担者 |
岩田 淳 島根医科大学, 医学部, 助手 (10203382)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | デルマタン硫酸プロテオグリカン / モノクローナル抗体 / 免疫組織染色 |
研究概要 |
(目的)プロテオグリカンは軟骨基質の重要な構成成分であり、軟骨の分化、変性の過程において種々の様相を呈する。最近デルマタンプロテオグリカン(DS-PG)の存在が重要視されている。DS-PGの軟骨内分布を明らかにするため、DS-PGに対するモノクローナル抗体を作製し、これを用いて免疫組織学的検討を前年度に報告した。今年度は病的軟骨組織に対する分布を調べた。 (方法)人工関節置換術後の際に得られた変形性関節症、慢性関節リウマチの関節軟骨を用いた。パラフィン切片を作成し、コンドロイチンナーゼABCで消化後、一次抗体としてヒト関節軟骨由来のDS-PGのcore protainを認識するモノクローナル抗体と反応させ、二次抗体で標識発色させた。またサフラニン0染色も行った。 (結果)変形性関節症の関節軟骨においては、正常関節軟骨と比較してsuperficial zoneで染色性が増強していた。関節リウマチではサフラニン0の染色性が低下した浅層から中間層にかけてDS-PGの染色性が増強していた。またTransitional zoneに陽性であった。パンヌスにおいては線維性組織の走行に沿ってDS-PGは陽性となっていた。 変形性関節症軟膏と比較すると、Hlstological-histochemical gradeの5-10点において、DS-PG陽性率は若干低値であった。 (考察)DS-PGは正常関節軟骨では表層に限局しており、変形性関節症では浅層、中間層に分布していた。RAの場合は残存関節軟骨での陽性部位は同様であるものの、変形性関節症よりも陽性率が低値であった。これは軟骨の変性に加え、炎症による基質の分解などの病理的変化が、軟骨細胞の代謝に影響を与え、DS-PGの産性増加をもたらしたものではないかと考えられる。
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