研究課題/領域番号 |
62570687
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
腰野 富久 横浜市立大学, 医学部・整形外科, 教授 (90046029)
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研究分担者 |
森井 孝通 横浜市立大学医学部, 整形外科, 助手 (00174392)
NEGAMI Shigeharu Yokohama City Univ. School of med. Orthop. Postgraduate
OZAWA Naoto Yokohama City Univ. School of med. Orthop. Postgraduate
USUI Toshirou Yokohama City Univ. School of med. Orthop. Research fellow
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 合成ハイドロキシアパタイト / 軟部組織 / 骨膜性骨化 / 結合強度 |
研究概要 |
合成ハイドロキシアパタイトの軟部組織との反応をみるため多孔体及び緻密体合成ハイドロキシアパタイト塊を純系ウィスタ-ラット10匹の前脛骨筋と脛骨骨膜間に、20匹のアキレス腱と脛骨の間に、40匹のアキレス腱内に埋入した。合成ハイドロキシアパタイト塊と筋または腱が接した部位では全例で薄い線維組織が介在した。その線維組織はハイドロキシアパタイト塊のpore内へと侵入を認め、ハイドロキシアパタイト表面より線維組織の最も深く侵入した部位までの距離を侵入深度として計測すると、最大部位で350ミクロンで、51〜150ミクロンのporeが最も多かった。さらに同組織と合成ハイドロキシアパタイトの結合部における結合強度を調べるために引っ張り試験を行った。その結果、前脛骨筋と脛骨骨膜間に埋入した場合、最大引っ張り強度は0.9kg/cm^2であった。またアキレス腱内に埋入した場合、埋入後8週で1.3±0.3kg/cm^2と最大を示した。また、ハイドロキシアパタイトと脛骨骨膜との間に骨膜性骨化と思われる骨化像が埋入後4週以上の8例中6例に認められたが、アキレス腱内に埋入した場合はハイドロキシアパタイト周囲に新生骨組織や石灰化は認められなかった。これらの事より、合成ハイドロキシアパタイトには骨膜性骨形成能があると考えられ、また筋または腱組織の反応より、合成ハイドロキシアパタイトはpore内に侵入した線維性結合組織を介して筋または腱組織と機械的に結合することが確認された。今後は以上の結果を踏まえて、合成ハイドロキシアパタイトの新しい応用範囲や応用形態について研究を行っていく予定である。
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