研究課題/領域番号 |
62570700
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
中嶋 一雄 福井医科大学, 医学部, 助手 (20180284)
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研究分担者 |
藤林 哲男 福井医科大学, 医学部, 助手 (90199357)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ウリナスタチン / 微小循環 / エンドトキシンショック / 低酸素性肺血管収縮 / メチルプレドニゾロン / エンドトキシンキョック |
研究概要 |
エンドトキシンショック並びに低酸素状態の微小循環への影響をみるためラット用生体透過型顕微鏡(灌流装置付属)下にラット腸間膜を用いて行った。Wistar系ラットを用い、腸間膜微小循環系の像をハイスピードビデオに録画し、これを再生して毛細血管の血流速度や血管径を測定した。微小血管の拡大・縮小などの連続的径変動は、イメージ・スプリッティング法でテレビ投影像をみながら血圧変動とともにリネアコーダーFに記録することによりショック及び薬物の微小循環に与える影響を観察した。 その結果正常ラットでは、抗ショック薬ウリナスタチン(以下UST)ivによりNE1μg滴下による血管収縮時間が短縮した。特に最大収縮時から回復する過程の時間が短縮した。エンドトキシン(以下ET)ショック例では逆にUST使用例の方が非使用例より回復過程の時間は延長し、ETの異常血管反応に影響を与えることが考えられた。 ETショック例に、USTを用いてみると、UST使用例の方が非使用例より動脈圧は高値を維持できた。細動脈径の変化はUST使用例に縮小傾向が見られた。これは血圧変動と一致した変動である。同じETショック例のラットでも、USTをET投与に先立ち予防的にivした群とET投与後にivした群とでは、前者の方が腸間膜血管の収縮が軽度なのに血圧が高く、血流速度が維持できている。つまり、USTを予防的に投与することによりETショックの諸症状を軽減できることが微小循環レベルで証明できた。 やはりETショックモデルのラットでF_1O_20.15の状態にして腸間膜血管の微小循環動態を観察した結果、時間経過とともに血管径の拡張が見られるが、同時にNE1μg滴下に対する収縮率は増加し、それに対する過敏性をきたしており、低酸素も同様に収縮促進することから、低酸素性肺血管収縮はETショック時には促進されると推定できた。
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