研究課題/領域番号 |
62570710
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小川 節郎 日本大学, 医学部, 講師 (80096792)
|
研究分担者 |
中村 卓 日本大学, 医学部, 助手 (60246907)
三国 悦子 日本大学, 医学部, 助手
MIKUNI Etsuko Nihon University, School of medicine
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 痛み / 神経線維 / 選択的遮断 / 活動電位 / 電気生理学 / ジブカイン / ノイロトロピン^< (R) > / 末梢神経 / 電子生理学 / ビタミンB_<12> / メチルパラベン / 選択的神経遮断 / 神経生理学 / 局所麻酔薬 / 塩酸ジブカイン |
研究概要 |
疼痛伝達に関与する神経線維の選択的遮断を見い出し、痛みの治療に応用することを目的として研究を行った。今回の研究では塩酸ジブカインと、鎮痛薬であるノイロトロピン^< (R) >にこの作用を期待し実験を行った。ウサギの頸部迷走神経を用い、神経の興奮性の測定は電気刺激を与えて得られた複合活動電位のAβ成分とC成分の振幅を指標とし、これらに対し両側がどのような変化をもたらすかについて検討した。 以上の結果、塩酸ジブカインでは3X10^<-3>%の濃度においてAβ成分が、3X10^<-2>%の濃度でC成分が不可逆性の伝導遮断を起こした。この結果は、C成分の選択的遮断をねらった本研究の目的とは逆の結果になったが、ジブカイン臨床使用濃度以下の濃度で、不可逆性伝導遮断を起こすことが明らかになり、臨床上、神経破壊在として用いられることが明らかとなった。 ノイロトロピン^< (R) >は、臨床上用いられる濃度では、神経線維にいかなる電気生理学的変化をも起こさなかった。したがって本剤の鎮痛効果は、抹消神経線維ではなく、神経の細胞体、もしくは中枢における作用が示唆されると結論した。 以上、今回用いた二剤共、疼痛伝達神経線維の選択的遮断は起こさなかったが、この研究に用いた実験方法は、in vitroの実験方法にもかかわらず神経をより生理的条件に長時間保てること、誘発活動電位が明瞭に導出出来かつ、疼痛伝達神経線維の電位であるAgおよびC成分が独立した波型として導出されるので、本研究をこの方法を用いて続ける価値があるものと考えている。現在防腐剤であるパラアミノ安息香酸メチル (ペチルパラベン) とビタミンB_<12>にこの作用を期待し、同種な研究を続行している。
|