研究課題/領域番号 |
62570729
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
岩田 英信 (1989) 愛媛大学, 医学部, 助教授 (40108379)
松本、充司 アツシ (1988) 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80110831)
西尾 俊治 (1987) 愛媛大学, 医学部, 助手 (20136328)
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研究分担者 |
金 昌弘 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (20214926)
岩田 英信 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (40108379)
松本 充司 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80110831)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 尿中酸性ムコ多糖 / 蓚酸カルシウム結晶 / 結晶成長抑制 / ゲルろ過 / イオン交換カラム / ヘパラン硫酸 / コンドロイチン硫酸 / エタノ-ル分画法 / 蓚酸カルシウム / 成長抑制 / GAG / 尿蛋白 / 酸性ムコ多糖 / 原発性副甲状腺機能亢進症 / 2次元電気泳動法 / ヒアルロン酸 / シュウ酸カルシウム / 結晶凝集 |
研究概要 |
以前我々は尿路結石の中には一定の割合で酸性ムコ多糖が含まれ、かつある決まった酸性ムコ多糖(主にヒアルロン酸とヘパラン硫酸)が含まれていることを報告した。そこで尿中の酸性ムコ多糖の蓚酸カルシウム結晶の成長に対する影響を検討するためにまず市販の酸性ムコ多糖で検討を加えたのち、次に尿中の酸性ムコ多糖を自然の形で分離・抽出しさらに検討した。 結果:1.市販のコンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸は低濃度から蓚酸カルシウム結晶凝集に対し抑制作用を持っており、ヒアルロン酸は低濃度では促進作用があり、高濃度で抑制作用があることが分かった。 2.尿中の分子量3万以上の高分子物質のうちTamm-Horsfall mucoproteinと塩化ピリヂニウムで沈殿する物質(酸性ムコ多糖、他の糖蛋白)が蓚酸カルシウム結晶成長に対し強い抑制作用を持っていることが分かった。 3.さらにこの塩化ピリヂニウムで沈殿する分画をゲルろ過、イオン交換カルシウムにより蛋白分画と酸性ムコ多糖分画に分離した。 4.塩化ピリヂニウムを用いないで尿中酸性ムコ多糖をイオン交換カラム、ゲル爐過を用いて分離しコンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸を分離した。 5.さらにエタノ-ル分画法を用いてコンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸を互いに分離・精製する方法を確立した。 6.分離・精製した酸性ムコ多糖も蓚酸カルシウム結晶の成長を抑制する作用を持つことが分かった。 コンドロイチン硫酸は尿中の酸性ムコ多糖の大部分を占めるが実際の尿路結石の中には全く含まれていない。また少ない割合であるヘパラン硫酸が選択的に結石の中に含まれている。in vitroでの蓚酸カルシウム結晶に対する影響は両者ともよく似ているにもかかわらずこのような差が生じているのかはどうしてであろうか。今後は尿中の酸性ムコ多糖と他の尿中の高分子物質との関係も含めて検討していきたい。
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