研究課題/領域番号 |
62570737
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
生駒 文彦 兵庫医科大学, 学部, 教授 (70068419)
|
研究分担者 |
谷沢 隆邦 (谷澤 隆邦) 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (10126534)
和田 博義 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80018358)
島田 憲次 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (70068576)
有馬 正明 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60028636)
森 義則 兵庫医科大学, 医学, 助教授 (80131598)
WADA Y. Professor of Hyogo College of Medicine
TANIZAWA T. Associated Professor of Hyogo College of Medicine
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 逆流性腎症 / 腎の成長 / 腎瘢痕 / 腎機能障害 / 膀胱尿管逆流 / 逆流防止術 / 胃の成長 / 腎の瘢痕性病変 / 腎機能 |
研究概要 |
逆流性腎症による腎障害ならびに進展を臨床的に検討するため、原発性VUR754例、続発性VUR169例を分析した。結果は次でとおりである。 1) 腎の発育障害:原発性VURの15.5%、続発性VUR24.1%にSmall Kidneyが認められた。 2) Small Kidneyの発育:初診時から観察期間を通じてSmall Kidneyであったのが72%、初診時には正常範囲でその後腎成長が遅れたものが25%であった。このような傾向は逆流防止の有無にもかかわらず、手術側と保存的症側の相方に同率でみられた。 3) 腎瘢痕:腎実質のScarは原発性VURの20%、続発性VURの44%に認められた。 4) 腎瘢痕の進展:経過観察期間中にScarが進展したのは原発性VURの7.4%、続発性VURの30%にのぼった。 5) 腎瘢痕進展にかかわる因子: 【○!1】VUR grade:gradeI-IIにはscar進展例はなく、 radeIII3%、gradeIV10.9%、gradeV16.5%と逆流が強くなるに従いScarが進展しやすくなっていた。 【○!2】尿路感染症の頻度:約半数が年2回以上と頻回に腎盂腎炎に羅患していた。 6) 腎機能障害:血清Cr.1.0mgあるいはBUN20mg以上の腎機能障害を示した原発性VUR28例を検討したところ、V線形態的に腎機能障害を疑わせる所見には両腎がともにSmall Kidney、一側がSmallで反対側にScarを伴うとき、あるいは両腎に強いScarを有する場合であった。これらの症例での腎機能の推移はいずれも不可逆的で、逆流防止例による効果は期待できないことが判明した。
|