研究課題/領域番号 |
62570760
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
松浦 俊平 愛媛大学, 医学部, 教授 (80026864)
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研究分担者 |
北川 博之 愛媛大学, 医学部, 助手 (60195253)
越智 博 愛媛大学, 医学部, 助手 (50194569)
河端 俊之 愛媛大学, 医学部, 助手 (00195132)
池谷 東彦 愛媛大学, 医学部, 講師 (10108376)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | arginine vasopressin / angiotensin II / 胎児仮死 / 胎児心拍数 / 胎児平均動脈血圧 / angiotensinII / 胎兒仮死 / 胎兒循環動態 / アンジオテンシン / バソプレシン / 血漿レニン活性 |
研究概要 |
胎児仮死発生の原因とされる子宮血流障害に着目し、昇圧物質投与時の妊娠子宮血流調節機序を動物実験によって検討するとともに、超音波ドプラー血流計測法による潜在胎児仮死時の胎児血行再分配の発現状態を観察した。また胎児仮死時におけるarginine vasopressin(AVP)ならびにangiotensinII(AII)の胎児循環調節にはたす役割についても妊娠ヒツジを用いて検討した。(1)妊娠未期家兎を用い、腸骨静脈内にnorepine phrine(NE)、angiotensinII(AII)を60分間投与した際のprostacyclin(PGI_2)、thromboxaneA_2の産生と子宮血流量変動を計測し、NE投与では子宮血流量が低下とともにPGI_2産生の増加があり、AII投与では子宮血流の増加がみられるがPGI_2産生増加は少なく、PGI_2産生は子宮血流量減少によって促進されると思われ、妊娠子宮血流維持にPGI_2産生を介する調節機構が働くことが推察された。(2)潜伏胎児仮死の胎児循環動態変動について超音波pulse Doppler血流計を用いて検討した結果、胎児系統血管抵抗の指数である胎児下行大動脈pulsatility indexは高値を示し、一方胎児脳血管抵抗の指数である胎児中大脳動脈pulsatility indexは低値であり、潜在胎児仮死には脳循環を優位に保つ血流再分配機構が発現していることを知りえた。(3)胎児低酸素症や胎児急性貧血時に血中で増量するAVPとAIIの胎仔循環動態に対する相互作用を、母仔への慢性カテーテル装着を行なった妊娠未期ヒツジを用いてAVPおよびAIIの単独または同時投与を行なって検討した。AVPの投与では胎仔の昇圧と徐脈の発生をみ、胎仔動脈血のPaO_2上昇およびpH低下が生じ、AII投与では昇圧と頻脈をみとめた。また、AVPとAIIの同時投与では昇圧は相加的に起こるがPaO_2は上昇傾向を保ったまま徐脈の度は軽減し、両者が協調して安定した心拍出量を保ちつつ循環調節効果を現わすことが推測された。
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