研究課題/領域番号 |
62570782
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
松永 喬 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10028475)
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研究分担者 |
薗田 史子 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (00211326)
柏木 令子 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80152635)
北奥 恵之 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (40161468)
藤田 信哉 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (20165385)
田中 治 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30142384)
太田 和博 奈良県立医科大学, 医学部耳鼻咽喉科, 助手 (80150598)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 家兎 / 生体反応 / 直線加速度刺激 / 視運動刺激 / 感覚混乱 / 前庭破壊 / 副交感神経 / 動揺病 / 視覚刺激 / 心拍数 / 変動係数 / アドレナリン / 遊離脂肪酸 / 対軸方向刺激 / 血糖 |
研究概要 |
目的:家兎の直線加速度刺激および視運動刺激に対する生体反応の特徴を検討することによって、動揺病発症機序解明の一助とすることを目的とした。 方法:対象は正常家兎、アトロピン処置家兎、両前庭被壊家兎で無麻酔半拘束状態にて各種刺激を負荷した。刺激は(1)作動している刺激装置の横においた状態(コントロ-ル)(2)遮眼にて直線加速度刺激のみを負荷した状態(3)視運動刺激のみを負荷した状態(4)直線加速度刺激と視運動刺激を同時負荷した状態の4種類を設定した。生理学的生体反応として心拍数、心電図RR間隔変動係数(CV_<RR>)、最高血圧、脈圧、呼吸数を、生化学的生体反応として血清アドレナリン、ノルアドレナリン、血糖、遊離脂肪酸、総コレステロ-ル、燐脂質を測定した。 結果:主な結果は次のとおりである。1)刺激に対して心拍数、CV_<RR>、血清アドレナリン、遊離脂肪酸が特異的な反応を示した。2)直線加速度刺激は視運動刺激に比べて生体反応が大きかった。3)直線加速度刺激に対する反応閾値は、垂直<前後<左右の順に小さかった。4)前後の直線加速度刺激によって大きな生体反応が出現し、前庭ー副交感神経反射の関与が大きいと思われた。5)同じ前庭と視覚の間における感覚混乱状態でも(2)(3)(4)で生体反応の様式は異なった。6)前庭を破壊し感覚混乱状態を解消すると(2)(3)(4)いずれも生体反応は小さくなった。 考察:感覚混乱状態によって動揺病症状が生じるといわれている。今回の結果は家兎の前庭ー視覚間における感覚混乱状態の1つの特徴を示している。家兎の結果とは異なりヒトでは視覚および垂直方向の直線加速度刺激の影響がかなり大きいと言われているが、種差あるいは姿勢の違いなのか今後の研究課題である。
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