研究課題/領域番号 |
62570784
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
犬山 征夫 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (70051480)
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研究分担者 |
田中 一仁 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (30179741)
田路 正夫 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (60180113)
川浦 光弘 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (10169675)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | quality of life / 頭頸部進行癌・再発癌 / 化学療法単独での延命効果 / シスプラチン / カルボプラチン / ペプロマイシン / 非交叉耐性化学療法 / 下咽頭癌 / 非交叉耐性連続的化学療法 / ユーエフティー / メソトレキサート / ブレオマイシン / guality of life / 頭頚部進行 再発癌 / 化学療法 / カルボプラチンペプロマイシン |
研究概要 |
基礎的研究としては新しい多剤併用療法を開発するため、cisplatin(CDDP)の第2世代の化合物であるcarboplatin(CBDCA)とpeplomycin(PEP)の併用がCDDPとのPEPの併用に比べてどの程度の効果があるかを頭頸部癌由来のヌードマウス可移植性ヒト扁平上皮癌を用いて検討した。その結果、(1)3株の頭頸部癌由来ヌードマウス可職性ヒト扁平上皮癌に対する両併用療法の抗腫瘍効果はすべての株において同等であった。(2)副作用(マウスの体重減少)も両併用群において同程度であった。(3)以上よりCBDCAとPEPの併用療法は頭頸部癌に対してCDDP とPEPの併用療法と同等の治療効果が期待できると結論した。一方、臨床的研究として昭和51〜62年までの11年間に頭頸部進行癌・再発癌109例を対象として化学療法単独での延命効果およびquality of lifeを検討した。その結果、(1)刊行癌・再発癌に対する化学療法単独での5年生存率は3.3%(3/92)であった。(2)医師側からの評価では36%(39/109)にquality of lifeの向上が認められた。このうち2例に完全治癒が認めたが、30例はperformance statusの改善により通院加療が可能で、家庭生活が楽しめつ延命効果が認められた。以上より化学療法の究極的な目標は進行癌・再発癌といえども完全治癒であるが、現在の化学療法の実力では3%程度しか期待できない。従って、当座の目標としては外来通院が治療しながら、家庭生活が楽しめるレベルに求めるべきであろう。今後は外来治療としての化学療法の重要性がますます高まるものと思われる。次に治癒切除不能下咽頭癌に対する化学療法を検討するに当り、われわれの化学療法に対する長年の経験から、いくつかの非交叉耐性を示す組み合わせを見い出した。その一部を示すとUFTとBM療法(GLM、MMC)、UFFM療法(UFT、MMC)とCP療法(CDDP、PEP)、CDDPとUFT、VBM療法(VCR、MTX、BLM)とCP療法、VMBM療法(VCR、MTX、BLM、MMC)とCDDPなどである。
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