研究課題/領域番号 |
62570793
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
岡野 正 群馬大学, 医学部 眼科, 講師 (00008351)
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研究分担者 |
沼賀 哲郎 群馬大学, 医学部 眼科, 助手 (80175520)
岸 章治 群馬大学, 医学部 眼科, 助手 (30125843)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 糖尿病性網膜症 / 後部硝子体剥離 / 網膜前出血 / 硝子体出血 / 牽引性網膜剥離 / 光凝固 / 線維血管性増殖組織 / 硝子体手術 / 線維血管性増殖 / 粘弾性分層術 / Viscodelamination / ヒアルロン酸ナトリウム / 牽新性網膜剥離 / 前増殖性網膜症 / 蛍光眼底造影 / 血管新生緑内障 |
研究概要 |
糖尿病性網膜症872名を観察し、後部硝子体剥離を呈した178名237眼を検索した。初診時に網膜前出血や硝子体出血または牽引性網膜剥離がなく、後にそれらの硝子体牽引障害を生じた81名88眼を追跡した。その結果、硝子体が網膜に及ぼす牽引は、網膜血管症を進行ないし重症化させた。糖尿病性網膜症の予後を左右する眼内の重大な要素は、網膜血管床閉塞ばかりではなく、硝子体後部の網膜に対する牽引などの態度も含まれた。硝子体牽引は網膜症の進行因子として重大な意義をもつ一方、完全剥離化は網膜症の鎮静化因子として意義づけられる。 次に、糖尿病性網膜症光凝固例468眼を調査し、その牽引性網膜剥離について検索した。その結果、牽引性網膜剥離の発生や進行は、後部硝子体剥離による硝子体網膜癒着部牽引の有無や程度によって左右された。また広範囲光凝固が後部硝子体の剥離化を促進することを認めた。 線維血管性増殖組織の発達程度と牽引性網膜剥離の過程を標的にして、本症139例各168眼を対象とし、硝子体手術適応の時期を検討した。この結果、網膜剥離がまだ生じていないが軽度の場合や黄斑を含まぬ時期に手術すれば、手技も比較的容易で安全性が高く、視力の予後もよい。後部硝子体剥離が眼床から離れてる程手技が容易で安全である。線維血管性増殖膜が発達しているほどepicenterの侵入が多く、手術の安全性は低下し、手技も困難となる。裂孔形成の危険が高まる。適切なearly vitpoctonyが望ましい。 発達した線維血管性増殖膜があり、牽引性網膜剥離を伴っている場合の17眼に粘弾性液による分層断Vixcodolaminationを行った。この治験の結果、この手技は医学性裂孔24%以下に低率化と、剥離網膜の復位率を上げ82%と高率化とした。視力障害も70%と高めた。本法は従来の手術困難な例に手術の安全性と効果と能率を高め得た。
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