研究課題/領域番号 |
62570825
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
刈田・啓史郎 ケイシロウ (刈田 啓史郎) 東北大学, 歯学部, 助教授 (40004600)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 歯根膜機械受容ユニット / 視床 / 大脳皮質体性感覚野 / ネコ / 受容野 / 方向特異性 / 歯根膜機械受容 / VPM |
研究概要 |
歯根膜機械受容紀器からの感覚情報は、一次求心神経においてはほとんどが遅順応性の応答を示している。しかしながら、それが大脳皮質体性感覚野まで投射していくまでに、どのような修飾を受けるかについて、いまだに不明の点が多かった。その点を明らかにする目的で、中継部位である視床VPM核における情報処理機構も含めて研究を行った。その結果次のことが明らかとなった。 1)大脳皮質体性感覚野にも、確実に遅順応性歯根膜機械受容ニューロンが存在していること。 2)三叉神経核から視床後内側腹側核(VPM)への投射の時点で、歯根流機械受容の感覚情報は大きく修飾を受けることと。即ち、一次求心神経及び三叉神経知覚核群においてはユニットの80%が遅順応性応答を示すのに対し、視床VPM核では、その比率は44%に低下していた。その他、 受容野については、視床投射までは、ほとんど(90%)が一歯にしか受容野を持たないのに反し、視床では、一歯の受容野も持つものは13%しかなく、他は一歯以上の広さを持っていた。これらは、三叉神経核から視床へ投射時点、あるいは、投射内で、収束が強くなされてきていることを示している。 3)視床から大脳皮質体性感覚野への投射では、前者のような大きな変化は生じていないこと。即ち、遅順応性ユニットの比率は大きく低下(44%→8%)してはいるが、受容野の広がりについては、視床ユニットとあまり変化がなかった。これらの結果から、大脳皮質体性感覚野ニューロンは、いままで報告されていなかった遅順応性ニューロンが存在していることから、歯の機械刺激に対して持続的な触感覚を持ち得るものと考えられた。
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