研究課題/領域番号 |
62570845
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
岩渕 良志喜 日本歯科大学, 新潟歯学部・歯科薬理学教室, 助教授 (80095067)
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研究分担者 |
青木 千尋 日本歯科大学, 新潟歯学部・歯科薬理学教室, 助手 (40167789)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 齧歯類動物 / 顎下腺 / 分泌性機能分節 / 唾液 / 糖蛋白分子種 / 自律神経薬 / タチキニン類 / microdissection / マイクロディスク電気泳動 |
研究概要 |
ラット、マウス、ハムスターおよびモルモットの各齧歯類動物の顎下腺分泌性分節細胞に含有する糖蛋白分子種の分泌特性について、自律神経薬〔(ピロカルピン、PIL;1mg/kg)(フェニレフリン、PHE、8mg/kg)(イソプロテレノール、IPR;20mg/kg)〕の腹腔内投与およびタチキニン類〔フィサラミン、PHY;エレドイシン、ELE;サブスタンスP、SP;サブスタンスK、SK〕の20μg/kgの静脈内投与による顎下腺分泌唾液を用いて検討した。 結果;1.腺湿重量当りの唾液総分泌量は、PILおよびPHEでラット》ハムスター>マウス>モルモット、IPRでラット=マウス>ハムスター》モルモットの順であった。タチキニン類では、PHY>ELE>SP>SKの順でラットとモルモットの顎下腺からの唾液分泌がみられたが、他の動物でみられなかった。2.唾液の蛋白濃度は、ラットおよびハムスターでIPR>PHE>PIL、マウスでPHE>IPR>PIL、モルモットでPHE>IPRの順であった。しかし、タチキニン類は、いずれの動物種とも薬物間で有意な差異がみられなかった。一方、分泌総蛋白量は、自律神経薬ではいずれの動物種ともPHE>IPR>PILの順で、タチキニン類ではラットとモルモットでPHYが多く次にELEであった。3.顎下腺刺激分泌唾液の糖蛋白泳動像では、(1)ラットは、PIL、IPRおよびタチキニン類でいずれも腺房由来(130KDa、21.5KDa)、PHEで顆粒管由来(31KDa)、(2)マウスは、PILおよびIPRで腺房由来(130KDa)、PHEで顆粒管由来、(3)ハムスターは、PIL、PHEおよびIPRで顆粒管由来(31KDa)より腺房由来(130KDa、24KDa)、(4)モルモットは、PIL、PHE、PHYおよびSPで腺房由来(53KDa、31KDa、26KDa)の糖蛋白分子種がそれぞれ主体であった。 以上の成績より、齧歯類動物の顎下腺からの唾液および分泌性細胞からの糖蛋白の分泌に対する自律神経薬およびタチキニン類の作用は、動物種で異なることが明らかとなった。
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