研究課題/領域番号 |
62570905
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
大庭 健 (大場 健) 九州歯科大学, 歯科放射線学講座, 教授 (10047798)
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研究分担者 |
IINUMA Toshitaka Department of Oto-Rhino-Laryngology, Tokyo University Branch Hospital
小川 泰夫 Department of Dental Radiology, Kyushu Dental Collge (60047777)
飯沼 壽孝 東京大学, 医学部分院・耳鼻咽喉科, 助教授
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | パノラマX線撮影 / 上顎洞 / 上顎洞病変 / 上顎洞のX線検査 / 上顎洞の画像診断 / CT |
研究概要 |
乾燥頭蓋骨の上顎洞に破壊性病変を実験的に設定し、パノラマX線撮影、ウオータース法、およびCT検査を行い、破壊性病変の診断におけるパノラマX線撮影の価値と限界を追求した。破壊性病変の設定部位は、上顎洞後壁の中央部、上顎洞後壁の翼口蓋窩前方部、上顎洞後壁の上顎結節上方部、上顎洞後壁の頬骨突起部、および頬骨下稜とした。破壊性病変の大きさはそれぞれ直径5mm、7mm、10mmとした。本研究により得られた結果を要約すると以下のとおりである。 1.CTは、各部位における直径5mm以上の破壊性病変の検出にすぐれている。 2.パノラマX線撮影では、上顎洞後壁の上顎結節上方部と頬骨下稜における直径5mm以上の破壊性病変の検出が可能であった。上顎洞後壁の翼口蓋窩前方部においては、直径7mm以上の破壊性病変の検出が可能であった。 3.ウオータース法では、頬骨下稜における直径5mm以上の破壊性病変のみが検出可能であった。 以上のように、パノラマX線撮影は上顎洞の破壊性病変の検出に関しては明らかにCTには劣るが、ウオータース法よりもすぐれているという結果が得られた。 臨床的にも上顎洞病変に対して、パノラマX線撮影、ウオータース法、およびCT検査を行い、病変の描出能を比較した。パノラマX線撮影は、上顎洞底から上顎洞後壁にかけての部位の破壊性病変や膨隆性病変の検出には有用であったが、上顎洞前壁の破壊性病変や骨折の症例においては、有効な検査法とはならなかった。上顎骨骨折の症例のパノラマX線所見においては、上顎洞はび慢性のX線不透過像を呈していたが、この様なX線所見を、骨折による所見とは断定できなかった。
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