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血液像及びpH濃度による乳歯歯髄炎の鑑別診断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570916
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 小児・社会系歯学
研究機関広島大学

研究代表者

長坂 信夫  広島大学, 歯学部, 教授 (30064827)

研究分担者 森尾 善子  広島大学, 歯学部附属病院, 助手 (40174396)
三宅 雄次郎  広島大学, 歯学部, 助手 (40174148)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード乳歯歯髄炎 / 血液像 / pH濃度 / 鑑別診断
研究概要

乳歯歯髄炎の診断には、長坂の臨床診断基準があるが、現在臨床上、歯髄の炎症の波及状態を客観的に、的確に鑑別できる方法はない。そこで、歯髄内の血液象及びpH濃度による乳歯歯髄炎の鑑別診断について検討した。
血液像による鑑別診断の研究に関しては、臨床診断後、生活歯髄切断処理が必要とされた乳歯齲飽歯100歯を対象とし、歯髄内の血液像と摘出した冠部歯髄の病理像を比較検討するとともに、処理後の経過観察を行い、以下の結果を得た。1.冠部歯髄内の血液像では、リンパ球の比率が特異的に高いものが多く、歯髄炎の指標になると考えられた。2.冠部歯髄の病理像では、炎症程度(-)はなく、(+)37例、(++)47例、(+++)16例だった。3.(+)(++)の症例の血液像は、リンパ球の比率は60%以上が多かったが、(+++)の症例はいずれも57%未満だった。4.生活歯髄切断処置を行った87例のうち、臨床的並びにX線学的経過観察が行えた46例について予後判定を行った結果、生活歯髄切断処置で適切と思われた(+)(++)では42例中12例(28.6%)が不良だったが、生活歯髄切断処置が不適切と思られた(+++)では4例中4例(100%)が不良だった。5.冠部歯髄切断後、止血困難と判断した症例は、(+)で37例中12例(32.4%)、(++)で47例中12例(25.5%)に対し、(+++)は16例中10例(62.5%)と高率だった。6.冠部歯髄切断後、止血困難でしかも、歯髄内血液のリンパ球の比率が57%未満である場合は、抜髄処置へ移行した方が良いと考える。
pH濃度による鑑別診断の研究に関しては、まず極少量の血液のpHを臨床的に測定可能な方法について検討した。その結果、口腔内で露髄出血部位に微小電極を浸漬して測定する方法では、一定値が得られなかっが、ガラス毛細管にて採血し、蒸留水で稀釈したpHを測定する方法では、簡易に測定が行えた。今後、さらに臨床において症例を増やし、歯髄炎の波及状態との関連性を検討していく予定である。

報告書

(3件)
  • 1989 研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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