研究課題/領域番号 |
62570948
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
浜田 康正 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (90117846)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 4-アルコキシカルボニルオキサゾール / AI-77-B / ジヒドロイソクマリン / ジフェニルリン酸アジド / ピログルタミン酸 / 抗潰瘍性物質 / オキサゾール / AIー77ーB / A1-77-B / C-アシル化反応 / 隣接水酸基関与接触還元 |
研究概要 |
カルボン酸とイソシアノ酢酸エステルから4-アルコキシカルボニルオキシサゾール類の効率的な合成法を開発したので、これの応用研究として各種の生理活性物質の合成を行なっている。この研究では抗潰瘍性物質AI-77-Bの全合成をオキサゾール経路で行なった。AI-77-Bはジヒドロイソクマリン部分とヒドロキシアミノ酸部分より成っているので、各々の部分を合成し、最終的に縮合する方針で研究を進めた。 (1)ヒドロキシアミノ酸部分の立体選択的合成 D-マンノースより誘導されるグリセリン酸とイソシアノ酢酸エチルをジフェニルリン酸アジドを用いるC-アシル化反応に付し、相当するオキサゾールを得た。これを酸処理すると、α、β-不飽和γ-ラクトン体が得られ、続いてロジウム系のカチオン錯体を用いる接触還元に付すと、望みの立体配置を有するジアステレオマーが選択的に得られた。この誘導体からヒドロキシアミノ酸部分に変換することに成功した。この合成経路とは別にピログルタミン酸からヒドロキシアミノ酸部分への立体選択的な合成経路も確立することに成功した。 (2)ジヒドロイソクマリン部分の立体選択的合成 6-メチルサリチル酸誘導体から得られるベンジルアニオンとN保護L-ロイシナールとの反応により1段階でジヒドロイソクマリン部分の構築に成功した。 (3)AI-77-Bの合成 上の(1)(2)で得られた両部分の保護基を除去した後、ジエチルリン酸シアニド法で縮合、AI-77-Bの全骨格を有する誘導体を得、これを官能基変換して、最終目的物に導いた。得られたAI-77-Bは天然品と比較し、同定した。
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