研究課題/領域番号 |
62570961
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 薬学部・製剤学, 助教授 (80090471)
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研究分担者 |
沢田 康文 東京大学, 薬学部・製剤学, 助手 (80114502)
伊賀 立二 東京大学, 医学部・薬剤部, 助教授 (60012663)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 上皮細胞増殖因子 / EGF / 生理活性ペプタイド / リセプター / 受容体 / ダウンレギュレーション / ベータエンドルフィン / クリアランス / エンドサイトーシス / ファーマコキネティクス |
研究概要 |
生理活性ペプタイドとして、主にベータエンドルフィン(EP)と、上皮細胞増殖因子(EGF)を選び、その動態をin vitroでの細胞系、臓器潅流系及び、in vivoの系で解析した。EPについては、静脈内投与後のin vivo血中濃度推移に、肝及び肺での特異的結合の関与している事を明らかにした。EGFについては、まず、in vivoでの血中濃度及び各組織へのとりこみの時間変化を解析し、受容体依存性のとりこみ(RME)に関するKm、Vmaxを産出した。又、こうして得られたとりこみ能力(Vmax/Km)が、組織ホモジネートを用いて測定したin vitroでの受容体結合能力とよく対応する事を明らかにした。この解析より、組織分布性、体内からの消失性の両面において、肝臓が最大の寄与をしている事が明らかになったので、次には、肝でのEGF handlingについて、遊離肝細胞、肝潅流法を用いて解析した。肝潅流では、multiple indicator dilution(MIP)法を用いて、EGFと肝表面受容体の結合、解離に関するパラメータを算出した。その結果を、遊離肝細胞系で得られた結果と比較したところ、結合速度定数(kon)のみが、両系で異なることが明らかとなった。すなわち、遊離肝細胞系にくらべて、MID法では、約1/10のkon値が得られ、その原因として、肝細胞表面に存在する非撹拌水層の影響することが示唆された。これら実験結果より得た各パラメータを用い、生理学的モデルを設立したシミュレーションを行ったところ、in vivo条件においても、肝、腎その他の臓器での受容体がdown-regulateされており、特に肝受容体のdown-regulationがEGFの血中濃度推移に多くの影響を与えることが示された。又、この事は、実験的にも確認できた。
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