研究課題/領域番号 |
62570965
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 照眞 京都大学, 薬学部, 助教授 (70025708)
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研究分担者 |
渋川 明正 京都大学, 薬学部, 助手 (30170913)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 膜タンパク / 精製 / アフィニティークロマトグラフィー / サイズ排除クロマトグラフィー / 成長ホルモン / 成長ホルモン受容体 / 膜受容体 / グルタルアルデヒドオリゴマー / 膜タンパク質の迅速精製システム / グルタルアルデヒド / グルタルアルデヒドポリマー / 固定化タンパク質 / 架橋剤 / 膜タンパク質 / 膜タンパク質の分離精製 / 受容体の高速分離精製 |
研究概要 |
膜受容体は、一般に不安定な疎水性タンパク質であるため、その分離精製は従来繁雑な操作と長時間を要した。そこで本研究は、膜受容体の迅速精製のための高速液体クロマトグラフィーシステムを開発した。システムは、アフィニティークロマトグラフィーとサイズ排除クロマトグラフィーから構成され、アフィニティーゲルはホルミル化ポリマーゲルにリガンド(成長ホルモン、GHと略す)を共有結合により固定化して調製し、このカラムとサイズ排除カラムを直結して用いた。このシステムに、ウサギ肝臓ホモジネートからのGH受容体を含むTritonX-100可溶化物を適用した。非結合性タンパク質を除去した後、6Mー尿素でGH受容体をアフィニティーカラムから溶離し、溶出物を直ちにサイズ排除カラムに導入して急速に脱塩した。最終溶離液を280mmの紫外部吸収で検出すると共にフラクションクレクター中に分画し、^<125>I標識成長ホルモンを用いて各分画の結合活性を測定した。その結果、本システムを単回用いる精製によって、4時間以内に、16mgのタンパク質を含む可溶化物から、GH受容体を回収率10%で約1200倍に純化することができた。次に、本システムの性能を一層向上させるために、アフィニティゲル調製法の改良を検討した。アルカリ処理したグルタルアルデヒドを架橋剤として、リガンドをアミノ化ポリマーゲルに固定化したところ、従来の未処理のグルタルアルデヒド(GA)を用いる方法に比べて活性の高い固定化リガンドが得られた。しかし、タンパク質の固定化量はほとんど変らなかった。このアルカリ処理したGA水溶液にはアルドール縮含によって生成したGAオリゴマーが見出された。そこでGAオリゴマーを単離し、それを用いてリガンドを固定したところ、さらに活性が高い固定リガンドが得られた。これは、シッフ塩基生成反応以外にGAオリゴマーへのアミノ基の付加反応の関与を示している。
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