研究課題/領域番号 |
62570973
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
原 昭二 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40057287)
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研究分担者 |
土橋 保夫 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (30164099)
土橋 朗 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (40138962)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アミノ酸誘導体 / 水素結合 / ジアステレオマー錯体化 / 自己誘起のNMR非等価性 / 不斉識別 / ジアステレオアー錯体化 |
研究概要 |
本研究では、生体内プロセスにおける分子相互の認識機構を解明することを目的として、生体高分子の構成単位であるα-アミノ酸誘導体の自己会合について検討した。申請書に記載した研究計画を実行し、次の成果を得た。 1) N-アセチルアミノ酸 (バリン及びロイシン) tert-ブチルエステルの溶液中における対学体間の会合構造をNMRやIR等の分光学的手法により調査した。その結果、これらアミノ酸誘導体はクロロホルム及び四塩化炭素等の非極性溶媒中で、アミドNH、カルボニルC=0間の2点の水素結合により自己会合し、環状二量体を形成することを明らかにした。また形成された二種の会合体 (L-L (ホモ) 二量体及びD-L (ヘテロ) 二量体) の間には、熱力学的な安定性の差異があり、ホモ二量体の方がより安定であることを確認した。 2) バリン誘導体の対学体の非等量混合物が、自己会合に基づいて示すクロマトグラフィーにおける溶質ゾーンの分裂を観測した。この現象について、ホモ-ヘテロ二量体間の安定性の差異を基に理論的考察を行なった。 3) アミノ酸誘導の自己会合における木斉選択性を応用して,アミノ酸の光学分割システムを構築することを試みた。この目的の為にバリンジアミド誘導体を不斉源とする光学活性固定相を設計・合成した。この光学活性固定相は、アミノ酸のみならずα-オキシ酸、アミン、β-アミノアルコール誘導体に対しても広範な不斉選択性を示した。 4) アミノ酸の自己会合における会合構造をさらに詳細に調査する為に、N-メチルアミノ酸誘導体の自己会合及びN-メチルアミノ酸誘導体とアミノ酸誘導体の会合について検討した。その結果、アミノ酸誘導体間の不斉選択的分子会合には、C_5-C_7サイト間の会合が重要な寄与をすくことを明らかにした。
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