• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

発熱性ウイルス感染症の全体像に及ぼす解熱剤投与の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62571017
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 医学一般
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

小船 富美夫  国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 主任研究官 (80142644)

研究分担者 棚林 清  国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 研究員 (50197505)
茅野 文利  国立予防衛生研究所, 生物製剤管理部, 部長 (80072908)
杉浦 昭  国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 部長 (80077172)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードウイルス感染 / 解熱剤 / 病像増悪 / 肝病変 / ウイルスの異常増殖 / 動物実験モデル / ウイルス感染症 / 発熱 / ウイルス増殖
研究概要

発熱性ウイルス感染症であるウサギの牛疫ウイルス(L株)感染症に5種類の解熱剤(アスピリン、メフェナム酸:ポンタール・シロップ、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ソランタール)を投与し解熱剤の臨床症状に及ぼす影響を検討した。今年度は前年に引き続き解熱剤投与がウイルスの増殖、インターフェロン産生、抗体産生、リンバ系における組織病変と肝病変の修復経過に及ぼす影響を検討した。また、幼弱動物を用いて同様に検討した。
実験の結果、メフェナム酸もしくはアスピリン50mg/Kを1日2回、3日間経口投与された実験群に著明な解熱効果を示した。これらの実験群では臨床症状として食欲の完全排絶、著しい体重の減少を示した。
ウイルスに対する血清抗体の産生には有意差は観られなかったが、薬剤投与群に死亡率の増加(80%)を示した。また、胸腺、骨髄、虫垂、盲腸扁桃、パイエル板、顎下・鼠径・腸根リンパなどのウイルス標的組織においてウイルスの異常増殖(非投与群の約1000倍)を招くばかりか血清インターフェロンも異常産生(16,000単位)されることが明らかにされた。リンパ系組織の病変として凝固壊死とリンパ細胞の脱落が観察され、その修復に明らかな遅延傾向を示した。肝病変として中滴〜大滴顆粒の脂肪変性と壊死が観察されたが瀰漫性の小滴顆粒変性は観察されなかった。幼弱動物ではこれらの感染像の増悪は更に顕著であった。
本研究により解熱剤の投与が免疫中枢におけるウイルスの異常増殖を招く事が明らかにされた。これは同時に生体の防御機構の破綻を意味し、中枢神経や関節などへのウイルスの迷入・持続感染を成立させる誘因となることが推測される。今後さらに研究を推展させミトコンドリア細胞症との関連についても注意深く検討する必要があろう。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi