研究概要 |
プラズマ・メーザー効果について下記の新しい知見が得られた. 1)メカニズム プラズマ・メーザーはバーテクス補正に対応する事が示された. 軌道補正と並んでバーテクス補正は重要な効果を与えている. 2)非定常媒質中のプラズマ・メーザー効果 低周波乱流のスペクトラムと電子分布関数が時間的にゆっくり変化している場合の高周波テスト波の伝播が調べられた. 3)不均一媒質の異常抵抗の理論 不均一プラズマ中のイオン波乱流に伴う異常抵抗の理論が定式化された. 非線形散逸力と不均一効果による非線形力の評価がなされた. 4)γf安定化の理論 低周波ユニバーサル・ドリフト波にTGモードを作用させ, プラズマ・メーザー効果によりドリフト波を安定化させる方法が提案された. 5)低周波モードの減衰率の評価 外磁場中でイオン波乱流からラングミュアー波へのエネルギー移行に伴う, イオン波乱流の減衰率が求められた. 6)開方系と孤立系の違いについて 電子分布関数が準線形効果で変形する. 開方系の場合は電子分布は, 時間的に一定に保たれるが, 孤立系に対してはプラトーを形成する. 両者の場合について成長率の評価がなされた. 7)総合報告の作成 約10年間にわたるプラズマ・メーザー効果の仕事に関する総合報告が作成された.
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