研究概要 |
1. 正準立体符号の定義と決定方法 自然数の空間分布を特徴づける立体符号を四面体中心, 二重結合連鎖, 四角平面中心, 三角両錐中心, 正八面体中心, 四角錘中心, スタッガー, エクリップスなど6個の結合回転構造について導入し, グラフにおける隣接行列と同様の役割をもたせ, 構造同志が回転により重畳可能かどうかを判定できるようにすることができた. またこれにもとづいて, 正準符号も定義出来たが, 理論的に更に完成度を高めるため, グラフの概念より更に一般的なスーパー・グラフの概念を確立し, 現在この概念にもとづく対称性群及び立体正準符号の定義及びその決定理論へと発展させている. 2. 立体構造入力のデータ構造の決定 各剛構造について, その立体構造情報を入力するため, 構造化隣接リストを定義することが出来た. 構造化隣接リストにより唯一のスーパー・グラフをあいまいでなく決定できる. 3.立体軌道グラフと立体化学的照明関数 スーパー・グラフの立体対称性を表わす群により, 立体軌道グラフが定義され, スーパーグラフの表現を決定する際の重複の問題が解決された. 現在, 方法をさらに強力にするため, 節点照明関数を立体化学的に拡張する仕事にとり組んでいる. この立体化学的照明関数により, 比対称性から生じる符号化の困難が解決される.
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