研究概要 |
本研究の目的は,体力向上に最も有効なWeight Training(WT)の運動処方について生理・生化学的立場から検討することである。被検者は成人男子(18〜26歳)53名で,6種類のWTプログラム:(1)Endurance(ENー2sets×16repc,n=10),(2)Explosive(EXー1×16可能な限り速く,n=5),(3)Strength(STー3×'6,n=91,(4)EES(2×15を週2回,2×6を週1回,m=10)(5)SSE(2×6を週2回,2×15を週1回,n=10),(6)CWT(Ciranit Weight Training,n=9)を週3回,8週間行った。トレ-ニングの結果,ENは筋力(6項目),筋持久力(1),VO_2max,除脂肪体重,皮脂厚(3),周径(3),EXは筋力(4),脚パワ-,除脂肪体重,周径(2),STは筋力(5),脚パワ-,トレッドミル走,周径(2),EESは脚筋力,腕と脚の持久力,腕と持久力,脚と腕のパワ-,VO_2max,VEmax,トレッドミル走,%fat,体脂肪量,除脂肪体重,SSEは腕と脚筋力,腕と脚の持久力,脚と腕のパワ-,VEmax,トレッドミル走,CWTは腕の筋力,腕と脚の持久力,腕と脚のパワ-,VO_2max,VEmax,トレッドミル走,体脂肪量,除脂肪体重においてそれぞれ統計的に有意な変化が認められた。血液は32名の被検者から提供された。トレ-ニング後,総コレステロ-ルとLDLーコレステロ-ルはそれぞれ4%と11%の有意な減少を示し,HDLーコレステロ-ルは16%の有意な増加が認められた。これらの結果から,体力各要素を向上させるためにはEN,EES,CWTが秀れたWTの運動処方であることが明らかにされた。一方,EXは運動遂行上の問題,傷害などから一般には推奬出来ない。また,WT'の血液性状に及ぼす好ましい影響が示唆された。
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