研究概要 |
肝小胞体NADPH-チトクロームP-450還元酵素はFAD, FMN, NADPH, 膜結合部位及びP-450結合部位を有する分子量78,000の単一のポリペプチド鎖である(Haniu, M, Iyanagi T et al, Brochewistry, 25, 7906-7911(1986).NH_2末端残基はアセチル化され, 677ケのアミノ酸配列からなっている. Asu-Gly(502-503)結合が精製過程で切断され, 60Kと20Kの二つの断片が得られたが, 酵素活性には変化が見られなかった. COOH-末端20K断片には, NADPH結合に必着のCys565が存在し, 付近の配列はフェレドキシンNADP^+-還元酵素のヌクレオチド結合部位の配列と類似していた. FMN及びFADの結合部位を明らかにするために, FMN又はFADの存在下, 非存在下でアルキル化及び, FITC化を試み, FAD及びFMN結合に関与しているアミノ酸の同定を行った. FMN結合にはTyrosin(139)が同定され, FMN結合部位と一致した(論文準備中). 現在, ホロ酵素のFMNをフラビンのアナログ(8-S-FMN)と置換した酵素を調製し, 2つのフラビンの役割を連度論的に解析中である. 本研究と平行して肝小胞体のNADH-チトクロームbs還元酵素のX.線解析と水和電子による還元機構を検討した(研究発表参照). 又, NAD(P)H-キノン還元酵素)(FAD)の全アミノ酸配列と活性部位のアミノ酸の同定を行った. (研究発表参照).
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