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筋張力発生機構における静電力と束縛水の定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 62580206
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分子遺伝学・分子生理学
研究機関東京大学

研究代表者

矢野 雅文  東京大学, 薬学部, 講師 (80119635)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード筋収縮 / アクトミオシン / アクチン / ミオシン / 収縮力 / プロトン
研究概要

筋収縮の分子機構の研究の最大の課題は収縮力がどういう分子運動によって発生するのかを明らかにすることである. つまり収縮の分子間相互作用がなんであるのかが問題になる. 現実には考えられる収縮の物理力つまり分子間相互作用の種類は多くなく化学反応と筋収縮の力学過程がタイトにカップルしていないことを考え合わせ, 分子間相互作用は静電力であると考えて我々はモデルを提出した. このモデルは筋収縮の生理学をよく説明する. 静電力が力発生の分子間力であるとすると蛋白質の周りに常に存在すると思われる強誘電体である束縛水が重要になって来る. 本研究では, この束縛水の性質をNMRによりプロトンの緩和時間を測定することにより明らかにすることを目的とした. 我々の急速凍結法による電顕写真は筋肉のアクトミオシンの構造は硬直状態と収縮状態では非常に異なっていて, 収縮中の方がより規則的な構造をしていることを示しているので, 両者の束縛水を測定して比較することは重要である. 本研究ではプロトンの測定にはかなりの時間を要するので, ATPを用いて測定することはその分解を無視できないために困難である. 急速凍結の結果からATPのアナログであるAMPPNPは本質的に筋肉が収縮しているときの構造と同じ構造を与えることが分かっているのでこれを用いて収縮状態とし硬直状態と比較した. 測定は兎のグリセリン筋を約1mm*20mmに切りこれを磁場に垂直に円周状に巻き付けて行った. 結果は筋肉中の束縛水は約80%にも上がることが分かり予想より非常に大きかった. 硬直状態に比べて収縮状態では数%のプロトンがより配向していることが分かった. このNMRによる研究で測定されたプロトンの配向はミオシンに束縛されている水が収縮にともなって一定の配向をしたと考えられるが, 測定は非常に難しいので定量的な解析は今後の研究をまたなければなられい.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Yano,H.Mioh,H.Shimizu: Protoplasma.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Murata,M.Yano,H.Shimizu: J.Theor. Biology.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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