研究課題/領域番号 |
62580215
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
深田 允子 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (70065548)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | DNA / DNA結合性蛋白質 / 高次構造 / 抗DNA抗体 / モノクローナル抗体 / SP^1因子 / Sp1因子 / モノクローナル抗DNA抗体 / SpI因子 / プロモーター |
研究概要 |
ヒトEGFレセプター遺伝子のプロモーター領域にある6組のピリミジン・クラスターのうち3組は各々SP^1結合配列と重複あるいは隣接している。また残りの3組のうち1組はステム・ループ形成可能配列内に、他の2組はこれらの特殊な配列とは無関係に散在している。このプロモーター領域の下流にCAT遺伝子を結合したプラズミドpERCATを鋳型とするin vitro転写系において、精製SP^1因子及びDNAの様々な構造を識別するモノクローナル抗DNA抗体をプローブとして、蛋白質の結合に因るその周辺のDNAの高次構造の変換と鋳型活性への影響を検討した。その結果、1.SP^1因子はその結合配列が線状pERCAT上あるいは超らせんpERCAT上にあってもほぼ同程度結合したが、超らせんDNAの転写をより強く促進した。2.pERCATにSP^1因子が結合していても隣接するピリミジン・クラスターに5H4抗体のFab分画は結合したが、転写にはなんら影響しなかった。3.5H4のFab分画をpERCATのピリミジン・クラスターに先に結合させるとSP^1因子は隣接する結合配列に結合しなかった。それとともにin vitroでの転写反応をも促進しなかった。4.DNAの高次構造を識別するモノクローナル抗DNA抗体に関しては、その反応特異性を検討中のものも含めて、 (1) 単鎖DNAと反応、 (2) 単鎖DNA及び2重鎖DNAと反応、 (3) ポリデオキシピリミジンと反応、 (4) ステム・ループDNAと反応、 (5) ブロム化ポリ (dG-dC) 及びN-アセトキシ-2-アセチルアミノフルオレン処理のポリ (dG-dC) と反応、ならびに (6) bent配列GGC (A_5N_5) _5A_5CGGと反応、の6種類の抗体を産生する細胞をそれぞれ数株ずつ樹立した。結合特異性のまだ明かでない抗体の性質を調べるとともに、今後これらのモノクローナル抗DNA抗体を用いてDNAの高次構造変換と生物学的機能との関係の解明に努力してゆきたい。
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