研究分担者 |
木地 和夫 鳥取大学, 工学部, 教授 (60026002)
竹内 雍 明治大学, 工学部, 教授 (70061827)
須沢 利郎 広島大学, 工学部, 教授 (20034291)
小島 次雄 京都大学, 工学部, 教授 (20025810)
鈴木 喬 山梨大学, 工学部, 教授 (60020385)
|
研究概要 |
ハニコム型チューブを充填した接触槽は, アンモニア, 藻類, カビ臭の除去に有効に働くが, 槽底にたまった沈澱物質はできる限り速やかに排除する必要がある(佐藤). しかし魚網を接触材にすると, 2メチルイソボルネオールやジオスミンは5時間の接触でもほとんど分解されず, カビ臭除去への期待はうすい(金子). 有機ハロゲン化合物を除去する透過膜を開発する目的で, まず透過機構を説明できる分配平衡値をいくつかの素材について測定した(大矢). OH^-形陰イオン交換樹脂は大腸菌に対し殺菌効果があるが, OH^-形樹脂とH^+形陽イオン交換樹脂を混合すると更に効果が増し, 混合比1:1で効果が最大となる(鈴木). 膜透過によってトリクロロエチレンは溶媒中に60倍に濃縮される. また光化学反応装置を用いるとクロロホルムのイオンへの変換率は88%に達する(小島). 吸着質にアルキルピリジニウムブロミドを用いた場合には, 疏水性のポリスチレンラテックスが最も吸着効果が大である(須沢). 主として界面活性剤から由来する有害陰イオンに対し, いくつかのゼオライト系吸着材のうちZSM-5が最大の吸着能を発揮する(堤). 下水中には大腸菌ファージがかなり存在するので, 自然水系におけるウィルス指標にこれを用いることは有望である. また紫外線消毒効果を評価する指標に平均紫外線量が有効である(大垣). 安全性を評価するために, 従来からのエームス法による変異原性試験に加えて膜傷害性試験を行うことが有利であり, 特に有用性が示されたのは人工細胞膜を用いた系である(内海). 粒状活性炭と繊維状活性炭を比較すると, 繊維状炭は広い分子量分布にわたり有機物を除去でき, 有機ハロゲン化合物およびその前駆物質の除去に有利である(竹内). βシクロデキストリンを架橋した樹脂を用いれば選択的包接によって有機ハロゲン化合物を99%の高率まで除去し得る(木地).
|