研究分担者 |
吉村 功 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30010797)
畠山 武道 立教大学, 法学部, 教授 (40062666)
落合 仁司 同志社大学, 経済学部, 助教授 (40152516)
植田 和弘 京都大学, 経済学部, 助教授 (20144397)
秋山 太郎 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (40167854)
|
研究概要 |
環境政策の立案及び検討にあたっては, 様々な環境要因によってもたらされる環境条件の危険性, すなわち環境リスクを明らかにし, 予想される環境リスクを比較衡量しつつ, いかなる政策決定を選択すべきかを問題としなければならない. そこで本研究は, 環境中に存在する人為起源物質, 特に化学物質を取り上げ, 環境因子として人体に対する影響に関して分析及び検討を加えることを目的とした. 本年度は, 研究分担者による個別研究を進めるとともに, 現在様々な形で行われているリスク評価の諸手段を把握・分析するために, 各分野の専門家からヒアリング研究会を開催した. それらは以下のとおりである. (1)「原子力発電におけるリスク評価」竹中康治(東京電機大学) (2)「リスク管理と行政の対応」平石尹彦(環境庁) (3)「規制影響分析」宇賀克也(東京大学) (4)「化学物質の効用と危険性の両軸評価」中西準子(東京大学) (5)「リスクの主観的評価と客観的評価」西村周三(京都大学) 今年度は, 研究会全体としては工学, 行政, 行政法, 経済等からのアプローチによるリスク評価手段を理解することに努めた. また, 研究分担者によって進められている研究の中間報告が以下のとおり行われた. (1)「科学的知見とリスク評価」吉村功 (2)「組換えDNA操作生物の環境への導入のリスクアセスメント」中村桂子 今後は今年度の研究をふまえて, 環境リスク評価手法の一般的な基準を確立するための基本的な考え及び問題点を明らかにしていく計画である. 特に, 環境リスクの評価にあたって, 評価すべき諸要因, 諸要因を比較衡量する方法, 評価主体, 評価後の措置等について検討を進めようと考える.
|