研究分担者 |
渡部 烈 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00057316)
山添 康 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (00112699)
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
長尾 美奈子 国立がんセンター研究所, 発がん部, 部長 (40100151)
辰巳 淳 広島大学, 医学部, 教授 (90037581)
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研究概要 |
環境変異原物質の生体円代謝や複合作用の研究に必須のものとしてます. 1.変異原の検索法の開発を行った. ブルーレジン法やブルーレーヨン法によって, 2環以上の多環化合物を吸着し, 色素漏でもIppm以下のものに改良した. 2.環境変異原の生体円代謝(1)I-nitropyrene(I-NP)の酸化的代謝活性代体であると考えられるI-NPoxidesが, 肝ミクロソームによってI-NPから生成した. また, 〔3H〕I-NP投与ラットの肝汁中にI-NP4.5-oxideのグルタチオン抱合体を検出した. しかし, 糞便中には検出されなかったので腸管内で代謝されるものと考えた. 実際にラット盲腸内容物のS-9画分によって分解された. (2)I-NPさらに2-nitroflnarene, 2-nitronaphthaleneは, ラット肝のformamidaseによってN__--formyl-L-kynurenine存在下でN__-ホルミン化されることを明らかにした. また実際に投与動物の尿や糞便中N__--arylformamideを検出した. (3)5-methyl, chrysene(S-MCR)はラット肝S-9によって5-hydroxyMCRとなり, 更にsulfotransferaseによって代謝活性化されることを明らかにした. (4)DNA代謝異常を呈するマウスの突然変異体wetを用い, ガンマ線を前進照射すると, 日令に依存して骨髄細胞に高頻度に染色体異常が生じたが, 精原細胞や培養繊維芽細胞では正常マウスと同様であった 3.変異原の修飾および複合作用(2)N__<-^5-hydroxy-Trp-P-2の変異原性は、ヘモグロビン、ミオグロビン及びチトクロ-ムCで抑制された。(2)フェノ-ル性医薬品バメタンやエチレフリン亜硝酸との反応で直接変異原性のジアゾキノン化合物に変化した。(3)IQ及びMeIQを太陽光に当てると直接変異原性の2-mitroIQ及び2-nitroMeIQに変換した。(4)Glh-P-IはN__<->水酸化された後、アセチルC_0A依存性O<5->アセチル化酵素と活性硫酸依存性の硫酸転移酵素系によって活性化されてDNAに結合することを明らかにした。この活性化はグルタチオン濃度で修飾されることを示した。
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