研究分担者 |
吉田 敏臣 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029290)
宮川 都吉 広島大学, 工学部, 助教授 (10116676)
外村 健三 大阪府立大学, 農学部, 教授 (90124867)
鵜高 重三 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023463)
別府 輝彦 東京大学, 農学部, 教授 (80011873)
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研究概要 |
1.醗酵菌に導入すべき遺伝子のクローン化と酵素の改良. 生でん粉分解能を有する細菌を土壌等より広く分離し, 約200株を得た. そのうち5株は高い活性を有していた. さらにその1株について酵素の性質を詳細に検討した(分担者:鵜高). Baeillus Subtilis のセルラーゼ遺伝子をShot qun2法によりB.subtilisにクローン化し, 2.2-kbまで切り縮めた断片について塩基配列を決定した. 一方精製したセルラーゼのN末端領域のアミノ酸配列から本酵素は36アミノ酸残基からなるシグナルを含む499のアミノ酸からなることがわかり, その配列を推定した(分担者:別府). B.pumilusのキシラナーゼと, βキシロシダーゼの遺伝子をクローン化し, 両者遺伝子の塩基配列を決定した. キシラナーゼには27アミノ酸残基からなる分泌シグナルを含む228アミノ酸からなり, 成熟キシラナーゼは201アミノ酸からなっている. キシラナーゼ遺伝子を酵母の2因子の分泌シグナルに継いて酵母, Saccharomyces cerevisiaeに導入すると, キシラナーゼの生産は認められたが, 量的には不充分であった(分担者:岡田). 2.醗酵菌の宿主ベクター系の確立. Zymomonas属細菌の宿主ベクター系を開発するためにZymomonasでの形質転換法を開発した. またZymomonasで高発現させるために必要なプロモーターを分離し, その塩基配列を決定した(分担者:外村). 高温でエタノールを生産するS.cerevisiaeT,J3株を得, 35°Cで11%以上のエタノール蓄積に成功し, さらに細胞融合法により35°Cで12.6%エタノールを蓄積する株の分離に成功した(分担者:吉田) 3.新能力の醗酵菌への導入. S.diastaticuaとS.fiburigeraよりグルコアミラーゼ, α-アミラーゼおよびセロビアーゼを単離し, セロビアーゼ遺伝子を導入したS.cerevisiaeはセロビオースを直接醗酵する能力を有することが判った(分担者:宮川).
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