研究概要 |
分解経路の解明を目的として実験計画を立てた. 即ち分解経路上の中間代謝産物を集積させる目的で, TMY1009株をニトロソグアニジン処理し, 得た代謝系の一部の欠損した変異株による代謝実験から分解経路の一部を究明した. (1)テヒドロジバニリン酸の分解 テヒドロジバニリン酸(I), バニリン酸(III), プロトカキュ酸(IV)を分解する能力が異なる4種の変異株, TMY1014, TMY1015, TMY1017, TMY1018を得た. これらの分解能力及び分解生成物(II), ( III), (IV)の比較で分解経路を下記のように推定した. (2)ペラトリルグリコールーβ-バニリン酸エーテル(V)及びそのα位脱水素体(VI)の分解能が異なる変異株, TMY3001, TMY3002, TMY2005を得た. これらの分解能及び分解生物(VII), (VIII), (IX), (X)を比較して, 分解経路を下記のように推定した. (3)フェニルクマラン型及びジアリルプロパン型化合物などの分解 フェニルクマラン型化合物及びジアリルプロパン型化合物の分解能が異なる多数の変異株を得目下分解経路を研究中である. また単量体3, 4-ジメトキシシンナミック酸の分解能を異にする5種の変異株を得, 分解能力及び分解生産物より分解経路を究明した.
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