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農林産資源から得たリグニンを炭素源とするアルコール醗酵に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62603532
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

松野 隆一  京都大学, 農学部, 教授 (30032931)

研究分担者 田中 三男  京都大学, 農学部, 助手 (40026571)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1987年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードリグニン / アルコール醗酵 / リグニンの低分子化 / n-ブチルアミン / カセイソーダ / リグニン抽出 / 稲ワラの前処理 / カワラタケの培養
研究概要

1.n-ブチルアミンによるリグニン抽出効果 稲ワラの脱リグニン化度は1%w/wn-ブチルアミンで121°C, 1hの処理により約60%であった. この処理によりhardwoodも稲ワラも末処理試料に比べてホロセルロースの酵素可溶化率が非常に高まるが, その処理効果は稲ワラに対して特に著しい. 処理により遊離したリグニンを連続的に処理系外に取り除くことで, 処理効果をより高めることができる. n-ブチルアミン処理の効果は試料への試薬の拡散の難易に依存する. 他方, 爆砕処理の効果は稲ワラよりもhardwoodに対して効果的である. これはhardwoodが稲ワラよりも多孔性が低いことに依る. 2.リグニンの化学的低分子化 稲ワラより抽出したリグニンの分子量は大別して数万のものと, 約1100のものとであった. 1%w/wn-ブチルアミンでは, 121°Cでの処理時間が長くなるにつれて, 分解と共に再重合も起こる. 他方, 1%w/vカセイソーダでは, 121°Cでの処理時間が長くなるにつれて, 約1100の分子量のものが約350の分子量のものへと低分子化する. 数万の分子量のものは180°Cで約20分間の処理により約350の分子量のものとなった. しかしながら, 上記の処理では更なる低分子化は不可能であった.
3.抽出リグニンの微生物的低分子化 n-ブチルアミンで抽出し, カセイソーダで低分子化されたリグニンを炭素源としてカワラタケによる低分子化リグニン生産の可能性を検討した. リグニン成分は培養8日目では完全に消費された. 逆に低分子(末同定)の生産が確認された.
4.抽出リグニンの酵素的低分子化 上記の培養に用いたリグニンと同じものをカワラタケの培養濾液を用いて分解を行い, リグニンのカワラタケ細胞外酵素による分解の可能なことが推察された. 今後, 得られた低分子化リグニンを炭素源として, 細菌(Clostridium sp.)を用いた嫌気培養によりアルコールの生産について検討を進める.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mitsuo Tanaka: Appl.Microbiol.Biotechnol.22. 13-18 (1985)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuo Tanaka: Appl.Microbiol.Biotechnol.22. 19-25 (1985)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuo Tanaka: Appl.Microbiol.Biotechnol.23. 263-268 (1986)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuo Tanaka: Biotechnol.Bioeng.(1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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