• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高い抗凝血活性を発現する合成多糖を用いた抗血栓性材料の合成

研究課題

研究課題/領域番号 62604003
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

瓜生 敏之  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80011005)

研究分担者 吉田 孝  東京大学, 生産技術研究所, 教務職員 (40166955)
葛原 弘美  理化学研究所, 主任研究員 (50100053)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード抗凝血活性 / ヘパリノイド / 硫酸化多糖 / マンノース分技キシロフランナン / マンノンシル化合成デキストラン / 分枝多糖
研究概要

天然多糖ヘパリンは血液中のアンチトロンビンIVと結合することによってその活性(抗凝血活性)を高める. ヘパリン類似物質であるヘパリノイドではいくつかの凝血因子と作用してて抗凝血活性を示す. その際に, ヘパリン中, あるいはヘパリノイド中の6位の硫酸エステル基が大きく寄与している. 本研究では, ペントースのポリマーであるキシロフラナン(6位がない)に, マンノースの板をつけた硫酸化多糖を合成した. 分枝反応の際, 溶媒(クロロベンゼン)への溶解性が重要となってくるが, 2種の異なる保護基を有するモノマーの共重合によって解決した. すなわち, t-ブチルジメチルシリル化した1,4-無水キシロースとベンジル化した1,4-無水キシロースの共重合によって得られた(1→5)-α-キシロフラナンコポリマーを, フッ素イオンを用いてシリル基のみを選択的に脱保護した. 部分脱保護されたコポリマーは22%のフリーの水酸基を有しクロロベンゼンに溶解したので, マンノースのオルソエステルと反応させて分枝反応を行った後, 脱保護してマンノース分枝キシロフラナンを得た. さらにDMSO中のピペリジン硫酸により, 主鎖の切断を極力おさえて硫酸化を行うと, 50unit/mgという高い抗凝血活性を有するヘパリノイドが得られた. 直鎖状(分枝していない)硫酸化キシロフラナンの活性は28unit/mgであり, ヘキソース分枝が大きく影響していることが分かった. 一方, 合成によって得られた(1→6)-α-D-グルコピラナン誘導体の3位のみを選択的に脱保護し, マンノースを分枝させたマンノシル化合成デキストランは, 硫酸化することによって100unit/mgという極めて高い活性を示した. この活性は今までに報告されたどのヘパリノイドよりも高いものである. このように, ヘキソースであるマンノースを分枝したポリサッカライドを硫酸化することによって, 本研究の目的である高い抗凝血活性を有するヘパリノイドを合成した.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Hatanaka,T.Yoshida,S.Miyahara,T.Sato,F.Ono,T.Uryu,H.Kuzuhara: J.Med.Chem.30. 810-814 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakashima,O.Yoshida,T.S.Tochikura,T.Yoshio,T.Mimura,Y.Kido,Y.Motoki,Y.Kaneko,T.Urvu,N.Yamamoto: Jpn.J.Cancer Res.78. 1164-1168 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Yoshida,M.Kida,M.Kida,T.Uryu: Polym.J.19. 915-923 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Uryu,M.Yamanaka,M.Date,M.Ogawa,K.Hatanaka: Macromoleccules.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] O.Yoshi,H.Nakashima,T.Yoshida,Y.kaneko,I.Yamamoto,T.Uryu,K.Matsuzaki,N.Yamamoto: Biochem.Biophys.Res.Commun.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Yoshida,T.Arai,Y.Mukai,T.Uryu: Carbohydr.Res.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kricheldorf,S.Penczek,T.Uryu: "Models of Biopolymers by Ring-Opening Polymerization" CRC Press,New York,

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi