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細胞特異的分離・認識機能を有する高分子材料

研究課題

研究課題/領域番号 62604016
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

桜井 靖久  東京女子医科大学, 医用工学研究施設, 教授 (20010027)

研究分担者 鶴田 禎二  東京理科大学, 工学部, 教授 (90010652)
由井 伸彦  東京女子医科大学, 医用工学研究施設, 助手 (70182665)
片岡 一則  東京女子医科大学, 医用工学研究施設, 講師 (00130245)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード細胞特異的材料 / リンパ球亜集団分離 / ポリ(メタクリル酸2-ヒドロキシエチル)-ポリアミングラフト共重合体 / 細胞吸着クロマトグラフィー / ミクロドメイン構造
研究概要

特定の細胞集団に対して特異的親和性を有する材料は, 生命科学分野における新素材の中でも特にその発展に大きな期待が寄せられており, その開発のための方法を確立することは材料科学における最重要な課題の一つである. このような材料の分子設計にあたっては, 細胞の挙動と材料物性との関係を定量的に解析し, 最適な分離・認識機構の発現をもたらしすように, 材料の分子設計と表面構造の制御を行なうことが必要である. 本研究においては, イオン性相互作用に基づいて細胞と特異的相互作用を示すことが期待されるアミノ基を有する種々の高分子材料を設計し, リンパ球の2大亜集団であるB細胞とT細胞との簡便かつ迅速な分離法として吸着クロマトグラフィに着目して検討を進めた結果, ポリアミングラフト共重合体(HAx)が, B細胞に対する高い選択吸着能を有することを見いだし, この共重合体をビーズ状吸着体とする分離システムの開発に成功した. すなわち, HA13カラムを用いて, ラット腸間膜リンパ節リンパ球の分離を行なうと, カラム中にはB細胞が選択的に吸着し, 流出フラクションとして, 純度95%以上のT細胞をほぼ回収率100%で得られることが明らかとなった. また, B細胞は脱着フラクションとして得られ, その純度は90%以上, 回収率は85%であり, 充分実用上の分離が達成されているものと判定された. 分離には, (1)ポリアミン鎖のプロトン化度, (2)プロトン化度変化にともなうポリアミン鎖の溶存状態の変化, (3)吸着体表面に形成されるミクロドメイン構造の状態という3つのファクターが重要であり, この3つのファクターを制御することにより, 膜表面のイオン的性質の異なる細胞間の効率的な吸着分離システムの開発が可能であることが期待される. さらに, 一定のせん断応力下で経時的に細胞の接着強さを測定できる新しい方法論の確立にも成功した.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Y.Nabeshima,A.Maruyama,T.Tsuruta,K.Kataoka: Polymer Journal. 19(5). 593-601 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] A.Maruyama,T.Tsuruta K.Kataoka,Y.Sakurai: Journal of Biomedical Materials Research.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kataoka,Y.Sakuai,T.Hanai,A.Maruyama,T.Tsurita: Biomaterials.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] A.Maruyama,T.Tsuruta,K.Kataoka,Y.SaKurai: Biomaterials.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] A.Maruyama,T.Tsuruta,K.Kataoka,Y.Sakurai: Biomaterials.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 片岡一則: BME. 1(8). 610-613 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kataoka: "CRC Critical Reviews in Biocompatibility,″Polyme for cellseparation″" (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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