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優れた抗血栓性と物質透過性を有する複合的生体機能性材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62604599
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関上智大学

研究代表者

讃井 浩平  上智大学, 理工学部, 教授 (30053664)

研究分担者 丸山 厚  上智大学, 理工学部, 助手 (40190566)
渡辺 正義  上智大学, 理工学部, 助手 (60158657)
緒方 直哉  上智大学, 理工学部, 教授 (40053574)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード抗血栓性 / 血小板 / 結晶-非晶ミクロ構造 / ポリエーテルセグメント化ポリアミド / 接触活性化 / ミクロ相分離構造
研究概要

結晶-非晶ミクロ構造を有するポリエーテルセグメント化ポリアミドの優れた抗血栓性発現機作について, 血栓形成に重要な役割を果たす血小板と材料表面との相互作用に着目し検討を加えた. 材料上での血栓形成反応を, in vitroでシミュレートするために, 各高分子材料をコートしたガラスビーズを充填したカラムに, 多血小板血漿(PRP)を連続的に注入し, カラムより流出する血小板濃度の変化を計測した. ホモポリマーのナイロン610カラムにPRPを注入した場合, 10分以内に流出血小板数が急激に減少し, 20〜30分で血栓形成によりカラムが閉塞した. 一方, ポリプロピレンオキシドセグメント化ポリアミドでは, カラム開存時間40分以上を保持したものが多く見られ, 固体の差に依存しない高い抗血栓性を有していることが明らかとなった. カラム内に保持された血小板の形態は, ナイロン610上で著しく変化していたのに対し, セグメント化ポリアミド上では, 形態変化が抑制されていた. すなわち, セグメント化ポリアミドが, 粘着血小板の活性化を抑制することにより, 優れた抗血栓性を発現していることが示唆された. カラム内での血小板の活性化について知見を得るために, 所定時間PRPをカラム内でインキュベートし, その後の血小板の流出率を測定した. その結果, ナイロン610では, カラム内でのPRPインキュベーション時間の増加にしたがって流出率の著しい低下が認められたのに対し, セグメント化ポリアミドでは, 流出率の減少は僅かであった. したがって, ホモポリマーのナイロン上では, 血小板の接触活性化が誘起され, 血栓形成反応が促進されるのに対し, セグメント化ポリアミドでは, 接触活性化が効率よく抑制されていることが明らかとなり, この共重合体が血小板の生体機能を制御することにより, 優れた抗血栓性を発現していることが明らかとなった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Nojima: Polymer. 28. 1017-1024 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 青木 隆史: 人工臓器. 16. 1395-1398 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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