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励起分子のポテンシャルとダイナミックスに関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62606514
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

中辻 博  京都大学, 工学部, 助手 (90026211)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードSAC / SAC-CI / 励起分子 / ベンゼン / ブタジエン / ピリジン / ナフタレン / イオン化状態 / 共役分子
研究概要

本研究では, 励起分子のエネルギーと物性, 化学反応とダイナミックスを記述するための量子化学理論の完備とその応用を第一の目的としている. この線に沿って, 我々は, まず, 従来のSAC/SAC-CI理論を更に改良し, より一般的な理論であるEGWF(Exge ne ntially Generated Wave Function)理論を発展させた. この理論の有用性は, いくつかの小さな分子の基底状態と励起状態のポテンシャル曲線を計算し, その結果を完全解であるfull-CIの結果と比較することによって確かめられた.
次に, 励起状態の量子化学的研究の中で大きな障害となっている問題として, 共役分子のV型励起状態の問題がある. エチレンの-重項π-π^*型励起状態の記述が理論的にはさほど容易でなく, σ電子の相関も充分に含めることによって始めて, ほぼ妥当な記述が得られる事が知られている. しかしながら, ブタジエン以上の大きな分子については, いろいろな努力にもかかわらず, そのV-stateの記述に成功しておらず, 従来のbestな理論値と実験値との隔たりは1.5eV以上もあった. 我々はSAC/SAC-CI理論によって, ブタジエン, ベンゼン, ピリヅン, ナフタレンの励起状態を計算し, これによって, この様に困難とされてきた状態でも, 実験値のほぼ0.5eVの範囲内で記述できることを示した. 他のタイプのvalence型励起やRydberg型励起, イオン化については, 一般に一致はもっと良い. これによって, 励起状態の量子化学の信頼度に, いささかの翳りもないことが明白となり, 今後, これらの状態の関与するダイナミックスやVan der Waals錯体の理論的研究を遂行するための基礎がえられた.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hiroshi Nakatsuji: Theoretica Chimica Acta. 71. 201-229 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Kitao: Journal of Chemical Physics. IN PRESS.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Nakatsuji: Chemical Physics Letters. 142. 446-450 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Kitao: Chemical Physics Letters.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Nakatsuji: Journal of Chemical Physics. 87. 4995-5001 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Nakatsuji: Journal of Chemical Physics.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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