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ポリジアゾ化合物の光および放射線分解による高スピン分子の生成過程

研究課題

研究課題/領域番号 62606521
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪市立大学

研究代表者

伊藤 公一  大阪市立大学, 理学部, 教授 (70029403)

研究分担者 工位 武治  大阪市立大学, 理学部, 講師 (10117955)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードポリジアゾ化合物 / 高スピン分子 / スピン転換 / ピコ秒レーザー / レーザーホトリシス / 基底多重項分子 / 基底五重項分子 / 時間分解スペクトル
研究概要

ポリジアゾ化合物から高スピン分子を得る光分解生成過程においては, 光励起直後の励起一重項状態から基底多重項状態に至る迄に, 励起状態でのスピン転換過程が不可避的に介在する. 本研究ではピコ秒レーザーホトリシスによって生成する過渡的活性化学種の時間分解吸収スペクトルを観測し, スピン転換過程について知見を得た. 高スピン分子の前駆体であるジアゾ化合物はすべて合成, 精製しNMR, IRおよび元素分析によって確認した. サンプルとして, 1, 3ビス(α-ジアゾベンジル)ベンゼン/MCH系を採用した. レーザーホトリシスおよび時間分解過渡吸収スペクトルの測定には, 繰り返し周波数が多く出力も安定したレーザーが不可欠であるので, マイクロコンピュータ制御ピコ秒Nd^<3+>:YAGレーザー測定システム(大阪大学基礎工学部又賀研究室特殊実験室)を使用させて頂いた. 測定の結果, 355nmで励起直後から26psで400〜800nmの広範囲にわたって過渡吸収があらわれ, 80psではさらに強くなり, 吸光度は0.033以下ではあるが過渡的活性種の生成が明瞭に検出された. ns時間領域では吸収強度は弱くなり, すでに過渡的化学種の減衰がみられた. 基底三重項分子であるジフェニルメチレンのジアゾ前駆体であるジフェニルジアゾメタンのピコ秒レーザーホトリシスによる動力学的研究によれば, 光励起後窒素が脱離した後の一重項-三重項のスピン転換過程におけるジフェニルメチレンの第一励起三重項状態の生成には300psを要するという実験結果を考慮すると, 〜80ps時間領域で観測された過渡吸収スペクトルは, (1)2個のN_2を持つジアゾ前駆体から窒素が1個脱離して生成した励起一重項重モノカルベンの吸収, あるいは(2)1光子(または2光子)吸収過程で一重項状態を保持したまま, 段階的に2個の窒素が脱離した励起一重項ジカルベン(高スピン分子の励起一重項状態)の吸収に由来する可能性が強いことがわかった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoshio Teki: Chemical Physics Letters. 141. 201-205 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Teki: Chemical Physics Letters. 142. 181-186 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Maeda: Journal of physics,C.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Teki: Journal of Chemical Physics.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Sakamoto: Canadian Journal of Chemistry.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Koichi Itoh: Journal of Molecular Electronics.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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