• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

海洋水中の溶存有機窒素の鉛直分布とその地球化学的意義について

研究課題

研究課題/領域番号 62610501
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

米田 義昭  北海道大学, 水産学部, 教授 (10001611)

研究分担者 簗田 満  北海道大学, 水産学部, 助教授 (00166555)
研究期間 (年度) 1987 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード溶存有機窒素 / 溶存全窒素 / 溶存無機窒素 / みかけの酸素消費量 / 湿式酸化法 / 高熱触媒分解法 / 溶存有機窒素の鉛直分布
研究概要

本研究は外洋域の溶存有機窒素(DON)の鉛直分布を湿式酸化法(湿式法)と最近開発された高熱触媒分解法(乾式法)を用いて精査することにより, これまで判然としなかったDONの深層循環を解明することを最終的な目標とした. そこで, 今年度は湿式法と乾式法の比較を行って, 方法論的な矛盾をまず解決するため, (1)上記2法をもちいて溶存全窒素(TN)分析値の比較, (2)DON, TN及び溶存無機窒素(DIN)の外用域における鉛直分布, (3)みかけの酸素消費量(AOU)と硝酸態窒素(NO_3-N)及びAOUとDONの相関関係の3点について検討を加えた. 以下に得られた成果の概要を述べる.
(1)湿式法として過硫酸カリウム酸化法を, 乾式法としてスミグラフN-200(住友化学工業K.K)を用い, 北太平洋の3観測点から採取された0〜2000mの海水について, TN濃度を測定した結果, 両法による分析結果は統計的に3%の変動係数内で一致することがわかった.
(2)北東太平洋(48°00'N, 136°00'W), 北西太平洋(33°50'N, 140°00'E)及び相模湾(35°10'N, 139°20'E)の3観測点におけるDON濃度は, 鉛直的に変化の乏しい分布傾向を示し, それぞれの観測点の平均濃度は3.2〜6.7ug-at/lの範囲であった. 各点におけるDONの鉛直変化は平均濃度に対して約25%の変動を示した. 従って, この濃度変動内で鉛直的に一様な分布を示すと言える.
(3)DINとAOUとの間には正の相関がみられた. 一方, DONとAOUの間には正負の相関はなく, 鉛直分布傾向からもわかるように, AOUの変化にDONはほとんど関与していないことがわかった.
本研究結果をまとめると, 海水中のDONに関してこれまで用いられてきた湿式法と最新の乾式法の結果には本質的なくい違いはなく, また, 外洋域におけるDON濃度は鉛直的に変化が乏しい事から, 深層中では比較的安定成分として存在しているものと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 米田 義昭: 海洋科学. 19. 669-674 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Y. Maita: Marine Chemistry.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi